万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

万葉歌碑を訪ねて(その702)―和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園―万葉集 巻十七 三九七四

―その702- ●歌は、「山吹は日に日に咲きぬうるはしと我が思う君はしくしく思ほゆ」である。 紀伊風土記の丘万葉植物園万葉歌碑(大伴池主) ●歌碑(プレート)は、和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園(6)である。 ※プレートでは「作者未詳」となっ…

万葉歌碑を訪ねて(その699、700,701)―和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園―万葉集 巻二 二九一、巻三 三二二、巻十五 三六〇〇

―その699― ●歌は、「真木の葉のしなふ背の山しのはずて我が越え行けば木の葉知りけむ」である。 紀伊風土記の丘万葉植物園(3)万葉歌碑(小田事) ●歌碑(プレート)は、和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園(3)にある。 ●歌をみていこう。 題詞は…

万葉歌碑を訪ねて(その696,697,698)―和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園―万葉集巻八 八一八、巻一 一一一、巻二 一四一

―その696― ●歌は、「春さればまづ咲くやどの梅の花ひとり見つつや春日暮らさむ」である。 ●歌碑は、和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園 にある。 紀伊風土記の丘万葉植物園万葉歌碑(山上憶良) ●歌をみていこう。 ◆波流佐礼婆 麻豆佐久耶登能 烏梅能…

万葉歌碑を訪ねて(その693,694,695)―和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園―万葉集 巻十 一八一四、巻四 四九六、巻二〇 四五一三

―その693― ●歌は、「いにしへの人の植ゑけむ杉が枝に霞たなびく春は来ぬらし」である。 紀伊風土記の丘万葉植物園万葉歌碑(柿本人麻呂歌集) 歌碑の歌の解説 ●歌碑は和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園にある。 ●歌をみていこう。 ◆古 人之殖兼 杉枝…

万葉歌碑を訪ねて(その692)―和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園―万葉集 巻十 一八六九

●歌は、「春雨に争ひかねて我がやどの桜の花は咲きそめにけり」である。 紀伊風土記の丘万葉植物園万葉歌碑(作者未詳) 歌碑の歌の解説 ●歌碑は、和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園にある。 ●歌をみていこう。 ◆春雨尓 相争不勝而 吾屋前之 櫻花者 開…

万葉歌碑を訪ねて(その690、691)―姫路市的形町 湊神社、同市本町 日本城郭研究センター前―万葉集 巻七 一一六二、巻九 一七七六,一七七七

―その690― ●歌は、「円方の港の洲鳥波立てや妻呼び立てて辺に近づくも」である。 姫路市的形町 湊神社万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、姫路市的形町 湊神社にある。 ●歌をみていこう。 この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その426)」で紹介して…

万葉歌碑を訪ねて(その689)―姫路市飾磨区 津田天満神社御旅所―万葉集 巻六 九四五

●歌は、「風吹けば波か立たむとさもらひに都太の細江に浦隠り居り」である。 津田天満神社御旅所万葉歌碑(山部赤人) ●歌碑は、姫路市飾磨区 津田天満神社御旅所にある。 ●歌をみていこう。 九四二から九四五歌の題詞は、「過辛荷嶋時山部宿祢赤人作歌一首…

万葉歌碑を訪ねて(その688)―姫路市飾磨区 今在家南第二公園―万葉集 巻八 一四二四

●歌は、「春の野にすみれ摘みにと来しわれぞ 野をなつかしみ一夜寝にける」である。 姫路市飾磨区今在家南第二公園万葉歌碑(山部赤人) ●歌碑は、姫路市飾磨区 今在家南第二公園にある。 ●歌をみていこう。 ◆春野尓 須美礼採尓等 來師吾曽 野乎奈都可之美 …

万葉歌碑を訪ねて(その687)―相生市相生金ヶ崎 HOTEL万葉岬前―万葉集 巻六 九四二

●歌は、「あぢさはふ 妹が目離れて 敷栲の 枕もまかず 桜皮巻き 作れる船に 真楫貫き 我が漕ぎ来れば 淡路の 野島も過ぎ 印南都麻 唐荷)の島の 島の際ゆ 我家を見れば 青山の そことも見えず 白雲も 千重になり来ぬ 漕ぎたむる 浦のことごと 行き隠る 島の崎…

万葉歌碑を訪ねて(その686)―相生市相生金ヶ崎 HOTEL万葉岬前―巻十二 三一六四

●歌は、「室の浦の瀬戸の崎なる鳴島の磯越す波に濡れにけるかも」である。 相生市相生金ヶ崎「鳴島万葉歌碑」(作者未詳) ●歌碑は、相生市相生金ヶ崎 HOTEL万葉岬前にある。 (所在地の表記は相生市HP「万葉の岬」に従っている) ●歌をみていこう。 この…

万葉歌碑をたずねて(その685)―相生市相生金ヶ崎 HOTEL万葉岬 前―万葉集 巻三 三五七

●歌は、「縄の浦ゆそがひに見ゆる沖つ島漕ぎ廻る舟は釣りしすらしも」である。 ●歌碑は、相生市相生金ヶ崎 HOTEL万葉岬 前にある。 (所在地の表記は相生市HP「万葉の岬」に従っている) ●歌をみていこう。 相生市相生金ヶ崎「縄の浦山部赤人万葉歌碑」 ◆…

万葉歌碑を訪ねて(その684)―相生市矢野町森 磐座神社―万葉集 巻十 二一七八、二一七九

●歌は、「妻ごもる矢野の神山露霜ににほひそめたり散らまく惜しも」と、「朝露ににほひそめたる秋山にしぐれな降りそありわたるがね」の2首である。 相生市矢野町森 磐座神社万葉歌碑(柿本人麻呂歌集) ●歌碑は、相生市矢野町森 磐座(いわくら)神社にあ…

万葉歌碑を訪ねて(その683、番外)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻二 一三三、巻五 梅花の歌三十二首幷せて序

―その683― ●歌は、「笹の葉はみ山もさやにさやけども我は妹思ふ別れ来ぬれば」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(柿本人麻呂) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 ◆小竹之葉者 三山毛清尓 乱友 吾者妹…

万葉歌碑を訪ねて(その681、682)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻十三 三二九五.巻十三 三三一四

―その681― ●歌は、「・・・蜷の腸 か黒き髪に 真木綿もち あざさ結ひ垂れ 大和の 黄楊の小櫛を 押へ刺す うらぐはし子 それぞ我が妻」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌…

万葉歌碑を訪ねて(その678,679,680)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻四 五〇〇、巻十 一九五五、巻二 二二一

―その678― ●歌は、「神風の伊勢の浜荻折り伏せて旅寝やすらむ荒き浜辺に」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(碁壇越の妻) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「碁壇越徃伊勢國時留妻作歌一首…

万葉歌碑を訪ねて(その675,676,677)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻七 一三三八、巻十四 三五〇八、巻十 二二七〇

―その675― ●歌は、「我がやどに生ふるつちはり心ゆも思はぬ人の衣に摺らゆな」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 この歌はブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて…

万葉歌碑を訪ねて(その672,673,674)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻八 一五三八、巻二十 四三二三、巻四 四九六、巻

―その672― ●歌は、「萩の花尾花葛花なでしこの花をみなへしまた藤袴朝顔の花」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(山上憶良) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 ◆芽之花 乎花葛花 瞿麦之花 姫部志 又藤…

万葉歌碑を訪ねて(その669,670,671)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻十四 三三七八、巻十八 四一一四、巻八 一六三〇

―その669― ●歌は、「入間道の於保屋が原のいはゐつら引かばぬるぬる我にな絶えそ」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 ◆伊利麻治能 於保屋我波良能 伊波為…

万葉歌碑を訪ねて(その666,667,668)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻一 二〇、巻十六 三八三四、巻十四 三三五九

―その666― ●歌は、「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(額田王) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 ◆茜草指 武良前野逝 標野行 野守者不見哉 君之…

万葉歌碑を訪ねて(その663,664,665)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻三 三三四、巻四 六六九、巻十九 四二九一

―その663― ●歌は、「忘れ草我が紐に付く香具山の古りにし里を忘れむがため」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(大伴旅人) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 ◆萱草 吾紐二付 香具山乃 故去之里乎 忘之…

万葉歌碑を訪ねて(その660,661,662)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻十四 三四四四、巻九 一七四二、巻二 八九、

―その660― ●歌は、「伎波都久の岡の茎韮我れ摘めど籠にも満たなふ背なと摘まさね」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を…

万葉歌碑を訪ねて(その657,658,659)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻十七 三九四四、巻十八 四一一六、巻十九 四一四三

―その657― ●歌は、「をみなえし咲きたる野辺を行き廻り君を思ひ出た廻り来ぬ」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(大伴池主) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 ◆乎美奈敝之 左伎多流野邊乎 由伎米具利…

万葉歌碑を訪ねて(その654,655,656)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻十 二一〇四、十一 二四八〇、巻二十 四三二六

―その654― ●歌は、「朝顔は朝露負ひて咲くといへど夕影にこそ咲きまさりけれ」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 ◆朝杲 朝露負 咲雖云 暮陰社 咲益家礼 …

万葉歌碑を訪ねて(その651,652,653)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻一 二一、巻十二 三一〇一十六 三八二九、巻

―その651― ●歌は、「紫草のにほえる妹を憎くあらば人妻故に我れ恋ひめやも」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(大海人皇子) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「皇太子答御歌 明日香宮御宇天…

万葉歌碑を訪ねて(その648,649,650)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻十四 三三七六、巻二十 四四九三、巻七 一一二〇

―その648― ●歌は、「恋しけば袖も振らむを武蔵野のうけらが花の色に出なゆめ」である。 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 ◆古非思家波 素弖毛布良武乎 牟射志野乃 宇家良…

万葉歌碑を訪ねて(その645,646,647)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻十九 四二二四、巻六 一〇四六、巻七 一一三三

―その645― ●歌は、「朝霧のたなびく田居に鳴く雁を留め得牟可も我がやどの萩」である。 稲美町 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(光明皇后) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 ◆朝霧之 多奈引田為尓 鳴鴈乎 留得哉 吾…

万葉歌碑を訪ねて(その642,643,644)―稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻二 一四一八、巻八 一四一二、巻九 一七七二

コロナ騒動で、外出がままならないので、万葉歌碑めぐりもペースを落とさざるをえない。緊急避難として、万葉植物園の陶板や金属プレートに書かれた、万葉植物にちなんだ歌をも紹介することにしている。 どうしても、植物やご当地にゆかりのある歌となるので…

万葉歌碑を訪ねて(その640,641)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻二〇 四三〇一、巻七 一一七九巻

―その640― ●歌は、「印南野の赤ら柏は時はあれど君を我が思ふ時はさねなし」である。 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(安宿王) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 この歌は直近では、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(…

万葉歌碑を訪ねて(その638,639)―加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森―万葉集 巻九 一七七二、巻三 三〇三

―その638― ●歌は、「後れ居て我けはや恋ひなむ印南野秋萩見つつ去なむ子ゆゑに」である。 稲美中央公園万葉の森万葉歌碑(阿倍大夫) ●歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森にある。 ●歌をみていこう。 この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(そ…

万葉歌碑を訪ねて(その637)―加古郡稲美町 国安天満宮―万葉集 巻七 一一七九

●歌は、「家にして我れは恋ひなむ印南野の浅茅が上に照りし月夜よ」である。 加古郡稲美町 国安天満宮万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、加古郡稲美町 国安天満宮にある。 ●歌をみていこう。 この歌については、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その624)」で…