万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

2020-01-01から1年間の記事一覧

万葉歌碑を訪ねて(その821)―高岡市伏木古国府 勝興寺境内鼓堂横―万葉集 巻二十 四〇九四 

●歌は、長歌「・・・大伴の遠つ神祖のその名をば大来目主と負ひ持ちて仕えし官海行かば水浸く屍 山行かば草生す屍大君の辺にこそ死なめ顧みはせじと言立て大夫の清きその名を 古よ今の現に流さへる祖の子等そ・・・」である。 高岡市伏木古国府 勝興寺境内鼓…

万葉歌碑を訪ねて(その820)―高岡市伏木古国府 勝興寺前寺内町ポケットパーク―万葉集 巻十九 四二五〇

●歌は、「しなざかる越に五年住み住みて立ち別れまく惜しき宵かも」である。 勝興寺前寺内町ポケットパーク万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、高岡市伏木古国府 勝興寺前寺内町ポケットパークにある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「便附大帳使取八月五日應入京…

万葉歌碑を訪ねて(その819)―高岡市伏木古国府 伏木気象資料館―万葉集 巻十九 四一五〇 

●歌は、「朝床に聞けば遥けし射水川朝漕ぎしつつ唱ふ舟人」である。 高岡市伏木古国府 伏木気象資料館万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、高岡市伏木古国府 伏木気象資料館にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「遥聞泝江船人之唱歌一首」<遥(はる)かに、江(…

万葉歌碑を訪ねて(その817,818)―氷見市上泉 泉の社公園、氷見市下田子 田子浦藤波神社―万葉集 巻十八 四〇五一、巻十九 四一九九

―その817― ●歌は、「多祜の﨑木の暗茂にほととぎす来鳴き響めばはだ恋ひめやも」である。 氷見市上泉 泉の社公園万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、氷見市上泉 泉の社公園にある。 ●歌をみていこう。 ◆多胡乃佐伎 許能久礼之氣尓 保登等藝須 伎奈伎等余米婆 …

万葉歌碑を訪ねて(その814,815,816)―氷見市十二町 日宮神社、稲荷社(大フジ前)、氷見市布勢 布勢神社御影社―万葉集 巻十七 三九九二、巻十八 四〇四三

―その814― ●歌は、「布勢の海の沖つ白波あり通ひいや年のはに見つつ偲はむ」である。 氷見市十二町 日宮神社万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、氷見市十二町 日宮神社にある。 ●歌をみてみよう。 この歌は、前稿のブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その813…

万葉歌碑を訪ねて(その813)―氷見市十二町 十二町潟水郷公園―万葉集 巻十七 三九九一

●歌は、長歌「もののふの八十伴の男の思ふどち心遣らむと馬並めて・・・」と、 短歌「布勢の海の沖つ白波あり通ひいや年のはに見つつ偲はむ」である。 氷見市十二町 十二町潟水郷公園「萬葉布勢水海之跡」の碑と副碑に万葉歌(大伴家持) 十二町潟水郷公園万…

万葉歌碑を訪ねて(その812)―氷見市本町 湊川中の橋南詰―万葉集 巻十九 四一九九

●歌は、「藤波の影なす海の底清み沈く石をも玉とぞ我が見る」である。 氷見市本町 湊川中の橋南詰万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、氷見市本町 湊川中の橋南詰にある。 ●歌をみていこう。 この歌ならびに他の三首ともに、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その2…

万葉歌碑を訪ねて(その811)―氷見市諏訪野 上庄川排水機場―万葉集 巻十八 四一二四 

●歌は、「我が欲りし雨は降り来ぬかくしあらば言挙げせずとも年は栄えむ」である。 氷見市諏訪野 上庄川排水機場万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、氷見市諏訪野 上庄川排水機場にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「賀雨落歌一首」<雨落(ふ)るを賀(ほ)く歌一…

万葉歌碑を訪ねて(その810)―氷見市日名田 臼が峰往来入口―万葉集 巻十八 四一一三

●歌は、長歌「大王の遠の朝廷と任きたまふ官のまにまみ雪降る越に下り来・・・」である。 氷見市日名田 臼が峰往来入口万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、氷見市日名田 臼が峰往来入口にある。 ●歌をみていこう。 この歌の題詞は、「庭中花作歌一首并短歌」<庭…

万葉歌碑を訪ねて(その809)―氷見市加納 八幡神社―万葉集 巻十九 四二五一

●歌は、「玉桙の道に出で立ち行く我れは君が事跡を負ひてし行かむ」である。 氷見市加納 八幡神社万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、氷見市加納 八幡神社にある。 ●歌をみてみよう。 題詞は、「五日平旦上道 仍國司次官已下諸僚皆共視送 於時射水郡大領安努君廣…

万葉歌碑を訪ねて(その808)―氷見市阿尾 榊葉乎布神社参道―万葉集 巻十八 四〇九三

●歌は、「英遠の浦に寄する白波いや増しに立ちしき寄せ来東風をいたみかも」である。 氷見市阿尾 榊葉乎布神社参道万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、氷見市阿尾 榊葉乎布神社参道にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「行英遠浦之日作歌一首」<英遠(あを)の…

万葉歌碑を訪ねて(その805,806,807)―相生市中央公園、たつの市御津町室津 藻振鼻、加古川市木村宮本 泊神社―万葉集 巻三 三五四、巻六 九四三、巻三 二五三

―その805 ●歌は、「縄の浦に塩焼く煙夕されば行き過ぎかねて山になびく」である。 兵庫県相生市那波南本町 中央公園万葉歌碑(日置少老) ●歌碑は、兵庫県相生市那波南本町 中央公園にある。 ●歌をみていこう。 ◆縄乃浦尓 塩焼火氣 夕去者 行過不得而 山…

万葉歌碑を訪ねて(その802,803,804)―倉敷市玉島 玉島公民館、笠岡市神島 天神社、笠岡市神島外浦 日光寺―万葉集 巻十五 三五九八、巻十五 三五九九、巻十三 三三三九

―その802― ●歌は、「ぬばたまの夜は明けぬらし玉の浦にあさりする鶴鳴き渡るなり」である。 倉敷市玉島 玉島公民館万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、倉敷市玉島 玉島公民館にある。 ●歌をみていこう。 この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その799…

万葉歌碑を訪ねて(その801)―倉敷市児島駅前 児島駅西口広場―万葉集 巻六 九六六 

●歌は、「大和道は雲隠りたりしかれども我が振る袖をなめしと思ふな」(娘子)と 「大和道の吉備の児島を過ぎて行かば筑紫の児島思おえむかも」(大伴旅人)である。 児島駅西口広場万葉歌碑(娘子ならびに大伴旅人) ●歌碑は、倉敷市児島駅前 児島駅西口広…

万葉歌碑を訪ねて(その800)―瀬戸内市牛窓 牛窓神社―万葉集 巻十一 二七三一 

●歌は、「牛窓の波の潮騒島響み寄そりし君は逢はずかもあらむ」である。 瀬戸内市牛窓 牛窓神社万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、瀬戸内市牛窓 牛窓神社にある。 ●歌をみていこう。 ◆牛窓之 浪乃塩左猪 嶋響 所依之君尓 不相鴨将有 (作者未詳 巻十一 二七三一…

万葉歌碑を訪ねて(その799)―瀬戸内市邑久町尻海 道の駅一本松展望園―万葉集 巻十五 三五九八 

●歌は、「ぬばたまの夜は明けぬらし玉の浦にあさりする鶴鳴き渡るなり」である。 瀬戸内市邑久町尻海 道の駅一本松展望園(作者未詳) ●歌碑は、瀬戸内市邑久町尻海 道の駅一本松展望園にある。 ●歌をみていこう。 ◆奴波多麻能 欲波安氣奴良 多麻能宇良尓 安…

万葉歌碑を訪ねて(その798)―奈良市神功 万葉の小径―万葉集 巻十六 三八七二

●歌は、「我が門の榎の実もり食む百千鳥千鳥は来れど君ぞ来まさぬ」である。 万葉の小径万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、奈良市神功 万葉の小径にある。 ●歌をみていこう。 この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その216」に紹介している。 ➡ tom10101…

万葉歌碑を訪ねて(その795,796,797)―住之江区浜口東 住吉公園汐掛道顕彰碑―万葉集 巻六 九九七、住吉区千躰 細江川碑 巻七 一三六一、住之江区安立 霰松原公園 巻一 六五

―その795- ●歌は、「住吉の粉浜のしじみ開けもみず隠りてにみや恋ひわたりなむ」である。 住吉公園汐掛道顕彰碑文中の万葉歌(作者未詳) ●歌碑は、住之江区浜口東 住吉公園汐掛道顕彰碑である。 (映り込みが激しく見づらいですが御容赦下さい) ●歌を…

万葉歌碑を訪ねて(その794-17)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻六 九三二

●歌は、「白波の千重に来寄する住吉の岸の埴生にびほひて行かな」である。 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑正面下部下段左端>(車持千年) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 ◆白浪之 千重来縁流 住吉能 岸乃…

万葉歌碑を訪ねて(その794-16)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻七 一二七四 

●歌は、「住吉の出見の浜の柴刈りそね娘子らが赤裳の裾の濡れて行かむ見む」 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑正面下部下段左から二番目>(作者未詳) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 ◆住吉 出見濱 柴莫苅曽…

万葉歌碑を訪ねて(その794-15)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻十二 三〇七六

●歌は、「住吉の敷津の浦のなのりその名は告りてしを逢はなくもあやし」である。 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑正面下部下段右から二番目>(作者未詳) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 ◆住吉之 敷津之浦…

万葉歌碑を訪ねて(その794-14)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻一 一二二 

●歌は、「夕さらば潮満ち来なむ住吉の浅香の浦に玉藻刈りてな」 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑正面下部下段右端>(弓削皇子) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 ◆暮去者 塩満来奈武 住吉乃 淺鹿乃浦尓 玉藻…

万葉歌碑を訪ねて(その794-13)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻七 一二七五 

●歌は、「住吉の小田を刈らす子奴かもなき奴あれど妹がみために私田刈る」である。 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑正面下部上段左端>(作者未詳) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 ◆住吉 小田苅為子 賤鴨無…

万葉歌碑を訪ねて(その794-12)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻六 九九九 

●歌は、「茅渟みより雨ぞ降り来る四極の海人網干したり濡もあへむかも」である。 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑正面下部上段右から二番目>(守部王) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 ◆従千沼廻 雨曽零来 …

万葉歌碑を訪ねて(その794-11)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北ー万葉集 巻三 二八三 

●歌は、「住吉の得名津に立ちて見渡せば武庫の泊りゆ出づる船人」である。 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑正面下部上段右端>(高市黒人) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある ●歌をみていこう。 題詞は、「高市連黒人歌一首」<高…

万葉歌碑を訪ねて(その794-10)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻七 一二七三

●歌は、「住吉の波豆麻の君が馬乗衣さひづらふ漢女を据ゑて縫へる衣ぞ」 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑裏面下部左橋>(作者未詳) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 ◆住吉 波豆麻公之 馬乗衣 雑豆臈 漢女乎…

万葉歌碑を訪ねて(その794-10)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻七 一二七三 

●歌は、「住吉の波豆麻の君が馬乗衣さひづらふ漢女を据ゑて縫へる衣ぞ」 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑裏面下部左端>(作者未詳) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 ◆住吉 波豆麻公之 馬乗衣 雑豆臈 漢女乎…

万葉歌碑を訪ねて(その794-9)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻十 二二四四

●歌は、「住吉の岸に田を墾り蒔きし稲かくて刈るまで逢はぬ君かも」である。 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑裏面下部左から2番目>(作者未詳) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 ◆住吉之 岸乎田尓墾 蒔稲 …

万葉歌碑を訪ねて(その794-8)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻十 一八八六

●歌は、「住吉の里行きしかば春花のいやめづらしき君にあへるかも」である。 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑裏面下部右から2番目>(作者未詳) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 ◆住吉之 里行之鹿歯 春花乃…

万葉歌碑を訪ねて(その794-7)―住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北―万葉集 巻七 一一四七

●歌は、「暇あらば拾ひに行かむ住吉の岸に寄るという恋忘れ貝」である。 住吉大社反り橋西詰め北万葉歌碑<角柱碑裏面下部右端>(作者未詳) ●歌碑は、住吉区住吉 住吉大社反り橋西詰め北にある。 ●歌をみていこう。 この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ね…