万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

万葉歌碑を訪ねて(その2117)―遣新羅使人等の歌碑(2)―高砂市曽根 曽根天満宮―万葉集 巻十五 三五九六

遣新羅使人等の歌碑(プレートを含みます)を旧国歌大観番号順に追っている第2弾である。 ■高砂市曽根 曽根天満宮万葉歌碑:三五九六歌■ 高砂市曽根 曽根天満宮万葉歌碑(遣新羅使人等)≪写真右端≫ ●歌は、「我妹子が形見に見むを印南都麻白波高み外にかも…

万葉歌碑を訪ねて(その2116)―遣新羅使人等の歌碑(1)東広島市安芸津町 祝詞山八幡神社「万葉陶壁説明案内板」―万葉集 巻十五 三五八〇

これまでに訪れた遣新羅使人等の歌碑(プレートを含みます)を旧国歌大観番号順に追っていこう。 ■東広島市安芸津町 祝詞山八幡神社「万葉陶壁説明案内板」:三五八〇歌■ 東広島市安芸津町 祝詞山八幡神社「万葉陶壁説明案内板」万葉歌碑(プレート) ●歌を…

万葉歌碑を訪ねて(その2115)―年代を経た万葉歌碑―

■富山県高岡市太田 つまま公園万葉歌碑:安政五年(1858年)■ ●歌は、「磯の上のつままを見れば根を延へて年深くあらし神さびにけり」である。 安政五年(1858年)に立てられた富山県高岡市太田つまま公園万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、高岡市太田 …

万葉歌碑を訪ねて(その2114)―大阪市生野区巽西 横野神社跡―万葉集 巻十 一八二五

●歌は、「紫草の根延ふ横野の春野には君を懸けつつうぐひす鳴くも」である。 大阪市生野区巽西 横野神社跡万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、大阪市生野区巽西 横野神社跡にある。 ●歌をみていこう。 ◆紫之 根延横野之 春野庭 君乎懸管 鴬名雲 (作者未詳 巻十 …

万葉歌碑を訪ねて(その2113)―大阪市浪速区元町 難波八阪神社―万葉集 巻二十 四〇九四

●歌は、「海行かば水漬く屍山行かば草生す屍大君の辺にこそ死なめかへり見はせじ・・・」である。 大阪市浪速区元町 難波八阪神社万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、大阪市浪速区元町 難波八阪神社にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「賀陸奥國出金 詔書歌一…

万葉歌碑を訪ねて(その2112)―大阪市西淀川区大和田 大和田住吉神社―万葉集 巻六 一〇六七

●歌は、「浜清み浦うるはしみ神代より千舟の泊つる大和太の浜」である。 大阪市西淀川区大和田 大和田住吉神社万葉歌碑(田辺福麻呂) ●歌碑は、大阪市西淀川区大和田 大和田住吉神社にある。 ●歌をみていこう。 ◆濱清 浦愛見 神世自 千船湊 大和太乃濱 (田…

万葉歌碑を訪ねて(その2111)―大阪市西淀川区姫島 姫嶋神社―万葉集 巻二 二二八

●歌は、「妹が名は千代に流れむ姫島の小松がうれに蘿生すまでに」である。 大阪市西淀川区姫島 姫嶋神社万葉歌碑(河辺宮人) ●歌碑は、大阪市西淀川区姫島 姫嶋神社にある。 ●歌をみていこう。 ◆妹之名者 千代尓将流 姫嶋之 子松之末尓 蘿生萬代尓 (河辺宮…

万葉歌碑を訪ねて(その2110)―京都府綴喜郡井手町 井手の玉川歌碑の道―万葉集 巻十七 三九二二

●歌は、「降る雪の白髪までに大君に仕へまつれば貴くもあるか」である。 井手の玉川歌碑の道万葉歌碑(橘諸兄) ●歌碑は、京都府綴喜郡井手町 井手の玉川歌碑の道にある。 ●歌をみていこう。 ◆布流由吉乃 之路髪麻泥尓 大皇尓 都可倍麻都礼婆 貴久母安流香 …

万葉歌碑を訪ねて(その2109)―京都市伏見区深草笹山町 伏見神宝神社―万葉集 巻十九 四一六五、巻四 七七五

●歌は、「ますらをは名をし立つべし後の世に聞き継ぐ人も語り継ぐがね(四一六五歌)」と 「鶉鳴く古りにし里ゆ思へども何ぞも妹に逢ふよしもなき(七七五歌)」である。 京都市伏見区深草笹山町 伏見神宝神社万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、京都市伏見区深…

万葉歌碑を訪ねて(その2108)―奈良市高畑町 南都鏡神社―万葉集 巻八 一四五六

●歌は、「この花の一節のうちに百種の言ぞ隠れるおほろかにすな」である。 南都鏡神社 絵馬掛け横の万葉歌碑(プレート)(藤原広嗣) ●歌碑(プレート)は、奈良市高畑町 南都鏡神社にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「藤原朝臣廣嗣櫻花贈娘子歌一首」<…

万葉歌碑を訪ねて(その2107)―奈良市田原本町阪手 村屋坐彌冨都比売神社―万葉集 巻一 七九、八〇

●歌は、「大君の 命畏み 親びにし 家を置き こもりくの 泊瀬の川に 舟浮けて 我が行く川の 川隈の 八十隈おちず 万たび かへり見しつつ 玉桙の 道行き暮らし あをによし 奈良の都の 佐保川に い行き至りて 我が寝たる 衣の上ゆ 朝月夜 さやかに見れば 栲のほ…

万葉歌碑を訪ねて(その2106)―奈良市田原本町阪手 八阪神社・千代神社―万葉集 巻十三 三二三〇

●歌は、「みてくらを奈良より出でて水蓼穂積に至り鳥網張る坂手を過ぎ石走る神なび山に朝宮に仕へ奉りて吉野へと入りますみればいにしへ思ほゆ」である。 奈良市田原本町阪手 八阪神社・千代神社万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、奈良市田原本町阪手 八阪神社…

万葉歌碑を訪ねて(その2105)―奈良市五条町 唐招提寺東四条池南小公園―万葉集 巻八 一六三九

●歌は、「沫雪のほどろほどろに降りしければ奈良の都し思ほゆるかも」である。 奈良市五条町 唐招提寺東四条池南小公園万葉歌碑(大伴旅人) ●歌碑は、奈良市五条町 唐招提寺東四条池南小公園にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「大宰帥大伴卿冬日見雪憶京…

万葉歌碑を訪ねて(その2104)―広島県福山市鞆町  医王寺―万葉集 巻三 四四八

●歌は、「磯の上に根延ふむろの木見し人をいづらと問はば語り告げむか」である。 広島県福山市鞆町 医王寺万葉歌碑(大伴旅人) ●歌碑は、広島県福山市鞆町 医王寺にある。 ●歌をみていこう。 ◆磯上丹 根蔓室木 見之人乎 何在登問者 語将告可 (大伴旅人 巻…

万葉歌碑を訪ねて(その2103)―広島市安芸区上瀬野町上大山―万葉集 巻二 二九一

●歌は、「真木の葉のしなふ背の山しのはずて我が越え行けば木の葉知りけむ」である。 広島市安芸区上瀬野町上大山万葉歌碑(小田事) ●歌碑は、広島市安芸区上瀬野町上大山にある。 ●歌をみていこう。 ◆真木葉乃 之奈布勢能山 之努波受而 吾超去者 木葉知家…

万葉歌碑を訪ねて(その2102)―広島県廿日市市大野高畑 高庭駅家跡・濃唹駅跡―万葉集 巻五 八九〇

●歌は、「出でて行きし日を数へつつ 今日今日と我を待たすらむ 父母らはも」である。 広島県廿日市市大野高畑 高庭駅家跡・濃唹駅跡万葉歌碑(山上憶良) ●歌碑は、広島県廿日市市大野高畑 高庭駅家跡・濃唹駅跡にある。 ●歌をみていこう。 ◆出弖由伎斯 日乎…

万葉歌碑を訪ねて(その2101)―山口県岩国市柱野 柱野小学校―万葉集 巻四 五六七

●歌は、「周防にある岩国山を越えむ日は手向けよくせよ荒しその道」である。 山口県岩国市柱野 柱野小学校万葉歌碑(山口忌寸若麻呂) ●歌碑は、山口県岩国市柱野 柱野小学校にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「大宰大監大伴宿祢百代等贈驛使歌二首」<大…

万葉歌碑を訪ねて(その2100)―山口県周防大島町 大多麻根神社―万葉集 巻十五 三六三八

●歌は、「これやこの名に負ふ鳴門の渦潮に玉藻刈るとふ海人娘子ども」である。 山口県周防大島町 大多麻根神社万葉歌碑(田辺秋庭) ●歌碑は、山口県周防大島町 大多麻根神社にある。 ●歌を見ていこう。 題詞は、「過大嶋鳴門而經再宿之後追作歌二首」<大島…

万葉歌碑を訪ねて(その2099)―山口県周防大島町 塩竃神社―万葉集 巻十五 三六二一

●歌は、「我が命を長門の島の小松原幾代を経てか神さびわたる」である。 山口県周防大島町 塩竃神社万葉歌碑(遣新羅使人等) ●歌碑は、山口県周防大島町 塩竃神社にある。 ●歌をみていこう。 三六一七から三六二一歌の歌群の題詞は、「安藝國長門嶋舶泊礒邊…

万葉歌碑を訪ねて(その2098)―山口県平生町佐賀 佐賀地域交流センター尾国分館―万葉集 巻十五 三六四二

●歌は、「沖辺より潮満ち来らし可良の浦にあさりする鶴鳴きて騒きぬ」である。 山口県平生町佐賀 佐賀地域交流センター尾国分館万葉歌碑(遣新羅使人等) ●歌碑は、山口県平生町佐賀 佐賀地域交流センター尾国分館である。 ●歌をみていこう。 ◆於枳敝欲理 之…

万葉歌碑を訪ねて(その2097)―山口県周南市若草町 西緑地万葉公園―万葉集 巻一五三七

●歌は、「秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花」である。 山口県周南市若草町 西緑地万葉公園万葉歌碑(山上憶良) ●歌碑は、山口県周南市若草町 西緑地万葉公園にある。 ●歌をみていこう。 ◆秋野尓 咲有花乎 指折 可伎數者 七種花 其一 (山上…

万葉歌碑を訪ねて(その2094~2096)―高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(100~102)―万葉集 巻二十 四四九三、四五一三、巻十六 三八七二

―その2094― ●歌は、「初春の初子の今日の玉箒手に取るからに揺らく玉の緒」である。 高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(100)万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(100)である。 ●歌をみていこう。 ◆始春乃 …

万葉歌碑を訪ねて(その2091~2093)―高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(97~99)―万葉集 巻二十 四四四八、四四五六、四四七六

―その2091― ●歌は、「あぢさゐの八重咲くごとく八つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ」である。 高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(97)万葉歌碑(橘諸兄) ●歌碑は、高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(97)である。 ●歌をみていこう。 ◆安…

万葉歌碑を訪ねて(その2088~2090)―高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(94~96)―万葉集 巻二十 四三二〇、四三二六、四四三一

―その2088― ●歌は、「ますらをの呼び立てしかばさを鹿の胸別け行かむ秋野萩原」である。 高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(94)万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(94)である。 ●歌をみていこう。 ◆麻須良男…

万葉歌碑を訪ねて(その2085~2087)―高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(91~93)万葉集 巻十九 四二八六、巻二十 四三〇一、四三〇三

―その2085― ●歌は、「御園生の竹の林にうぐひすはしば鳴きにしを雪は降りつつ」である。 高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(91)万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(91)である。 ●歌をみていこう。 四二八五…

万葉歌碑を訪ねて(その2082~2084)―高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(88~90)―万葉集 巻十九 四二〇四、四二六八、四二七八

―その2082― ●歌は、「我が背子が捧げて持てるほほがしはあたかも似るか青き蓋」である。 高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(88)万葉歌碑(僧恵行) ●歌碑は、高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(88)である。 ●歌をみていこう。 ◆吾勢故我 …

万葉歌碑を訪ねて(その2079~2081)―高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(85~87)―万葉集 巻十九 四一四〇、四一四三、四一六四、

―その2079― ●歌は、「我が園の李の花か庭に散るはだれのいまだ残りてあるかも」である。 高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(85)万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(85)である。 ●歌をみていこう。 題詞は、…

万葉歌碑を訪ねて(その2076~2078)―高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(82~84)―万葉集 巻十六 四一〇六、巻十八 四一一〇、四一一四4

―その2076― ●歌は、「大汝・・・ちさの花咲ける盛りに・・・すべもすべなさ」である。 高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(82)万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(82)である。 ●歌をみていこう。 序ならびに…

万葉歌碑を訪ねて(その2073~2075)―高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(79~81)―万葉集 巻十七 三九二一、三九六七、巻十八 四〇八七

―その2073― ●歌は、「かきつはた衣の摺り付けますらをの着襲ひ猟する月は来にけり」である。 ●歌碑は、高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(79)である。 ●歌をみていこう。 高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(79)万葉歌碑(大伴家持) 題詞…

万葉歌碑を訪ねて(その2070~2072)―高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(76~78)―万葉集 巻十六 三八三六、三八三七、三八五五

―その2070― ●歌は、「奈良山の児手柏の両面にかにもかくにも佞人が伴」である。 高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(76)万葉歌碑(消奈行文大夫) ●歌碑は、高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(76)である。 ●歌をみていこう。 題詞は、「謗…