万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

ザ・モーニングセット190116(万葉の小径シリーズーその11あしび)

●サンドイッチの中味は、サニーレタスと焼豚。サニーレタスの葉っぱは2枚使ったのでボリュームが増した。濃いグリーンが瑞々しさを強調している。

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1月16日のモーニングセット

 デザートにイチゴを使った。縦にスライスし、花弁のように並べ、中心部に2色のぶどうの合わせたものを置き、干しブドウで雄蕊のようなイメージを作り、花を演出した。

 

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1月16日のデザート

 

●万葉の小径シリーズ-その11 あしび アセビ

 

池水に 影さえ見えて 咲きにほふ 馬酔木(あしび)の花を 袖に扱(こき)いれな

                        (大伴家持 巻二〇 四五一二)

 

伊氣美豆尓 可氣佐倍見要氐 佐伎尓保布 安之婢乃波奈乎 蘇弖尓古伎礼奈

 

池の水面に白い花の姿を写すほど咲き誇っている馬酔木の花を、扱(こ)いて袖の中に入れようよ。

 

 「アセビは、常緑低木で、特に早春白い小さな袋状の花を、木から溢れるように垂れ咲かせ、アセビをはじめ、アシミ、アシビなどと呼ばれており、万葉集では、一字一音で安志妣などと書かれているので、すべてアシビという。

 また、万葉集にはアシビは、馬酔または馬酔木と書かれることも多く、この木の持つ毒性がすでに知られていたようだ。それは、文字通り、馬や鹿が食べると酔ったような状態になるからである、今日でも、奈良公園の春日飛火野の辺りに馬酔木の森と呼ばれる所があるが、木々の新芽を食べる公園の鹿たちでさえ、馬酔木を食べないので、自然と繁茂して森を作っている。

 花の季節は異なるけれど、アセビの花を、まるでスズランのようだと形容する人もいる。

 天平宝字(てんぴょうほうじ)二年(七五八)二月、大伴家持はこの馬酔木の花の美とそれが池に映っている美と、いわば二重の美を歌い、さらに、その美しさを自分の袖の中に入れて、直接、花の美を自分の身体の染み込ませようとしたのである。」

                        (万葉の小径 あしびの歌碑)

 

 この歌の前後四五一一、四五一三も馬酔木が歌われている

 

乎之能須牟 伎美我許乃之麻 家布美礼婆 安之婢乃波奈毛 左伎尓家流可母

                      (大監物御方王 巻二〇 四五一一)

鴛鴦(おし)の住む 君がこの山斎(しま) 今日見れば 馬酔木の花も 咲にけるかも

 

鴛鴦の住むあなたのお庭 今日見ますと馬酔木の花も咲いていることよ

(注)山斎(しま)池に築山を配した庭園

 

 

伊蘇可氣乃 美由流伊氣美豆 氐流麻泥尓 左家流安之婢乃 知良麻久乎思母

                (大蔵大輔甘南備伊香真人 巻二〇 四五一三)

磯影の 見ゆる池水 照るまでに 咲ける馬酔木の散らまく惜しも

 

(池の周りの)岩の影が見える池の水面を照らさんばかりに咲いている馬酔木の花が散ってしまうのは惜しいものだ

 

(参考文献)

★万葉の小径 あしびの歌碑

★「萬葉集」 鶴 久・森山 隆 編 (桜楓社)

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馬酔木の花