万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

万葉歌碑を訪ねて(その226-5)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園「古代城陽を詠んだ万葉歌」(5)―

 

 

●歌は、「山背の久世の若子が欲しと言ふ我れあふさわに我れを欲しと言ふ山背の久世」である。

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京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園「古代城陽を詠んだ万葉歌」(5)


 

●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園にあり、「古代城陽を詠んだ万葉歌」の五首目である。                      

 

●歌をみていこう。

 

◆開木代 来背若子 欲云余 相狭丸 吾欲云 開木代来背

               (柿本人麻呂歌集 巻十一 二三六二)

 

≪書き下し≫山背(やましろ)の久世(くせ)の若子(わくご)が欲(ほ)しと言ふ我(わ)れ あふさわに我(わ)れを欲しと言ふ山背の久世 

 

(訳)山背の久世の若衆(わかしゆ)がほしんだとさ、この私。軽はずみにもこの私をほしいんだとさ。山背の久世の若衆。(伊藤 博 著 「万葉集 三」 角川ソフィア文庫より)

(注)あふさわに 副詞:すぐに。

 

 万葉集巻十一は二三五一歌から二三六七歌までの旋頭歌の歌群で始まっている。このうち二三五一歌から二三六七歌までの十二首は左注「右十二首柿本朝臣人麻呂之歌集出」<右の十二首は、柿本朝臣人麻呂が歌集に出づ>と、あるように柿本人麻呂歌集の歌である。

 巻十一は巻十二と同様、部立てとしては「相聞」一つで成り立っている。また、柿本人麻呂歌集の歌をベースに成り立っているのである。

 

 

(参考文献)

★「萬葉集」 鶴 久・森山 隆 編 (桜楓社)

★「万葉集 三」 伊藤 博 著 (角川ソフィア文庫

★「万葉集をどう読むか―歌の『発見』と漢字世界」 神野志隆光 著 (東京大学出版会

★「weblio古語辞典 学研全訳古語辞典」

 

 

※※※滋賀県高島市万葉歌碑めぐり※※※

 それぞれの歌碑の歌については後日ブログにまとめるので、ここでは省略する。

 

 10月16日は高島市の万葉歌碑めぐりを行った。

 ルートは、「鵜川四十八体石仏群➡音羽古墳公園➡関電高島変電所➡乙女が池➡大溝漁港➡高島郵便局➡しろふじ保育園」である。

 

◆鵜川四十八体石仏群

 「高島 万葉歌碑めぐり」(琵琶レイクオーツカHP)は、前編と後編があり六か所の万葉歌碑が紹介されており、略地図も掲載されている。これを中心に組立、他の資料等からターゲットを絞り込んでいった。

 「巻九 一七三三」の歌碑は、鵜川四十八体石仏群の参道にある。白髭神社を通り過ぎ、白ひげ浜水泳キャンプ場の左手方向である。「四十八体石仏群」の案内板が目に飛び込んできた。参道入り口には「いにしえの街道・西近江路」の碑が立っている。そこからは少し上りのはぼ車幅一杯程度の細い道がある。すぐに高さ制限のゲートがある。慎重に車を進める。「四十八体石仏群」すぐわきの駐車場に車を止める。石仏群の周辺を探すが歌碑が見つからない。参道を探すことにし歩いて坂を下る。北側の161号線参道入り口付近に、廃屋があり、その先参道の左手に歌碑があった。

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鵜川四十八体石仏群・参道万葉歌碑

 この入り口にも「いにしえの街道・西近江路」の碑があった。

 

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「いにしえの街道・西近江路」碑

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鵜川四十八体石仏群

(注)白鬚浜付近で国道161号線を旧西近江路に折れ北進すると、草深い山中の墓地に、花崗岩石で作られた高さ1.6mの阿弥陀如来像群が見られます。この仏像群は、室町時代後期に観音寺城(現安土町)城主の佐々木六角義賢が亡き母の菩提を弔うため、観音寺から見てちょうど対岸にあたる高島市鵜川(うかわ)に建立したものです。東を向いて静かに並んで座っている石仏は、大きさも少しずつ異なり、慈愛に満ちた顔・あどけない顔・ユーモラスな顔など、姿もそれぞれ異なっています。現在、鵜川に33躰、大津市坂本の慈眼堂に13躰が、それぞれ安置されており、残り2躰は行方知れずになっています。「びわ湖高島観光ガイド:(公社)びわ湖高島観光協会より」

 

 

音羽古墳公園

 ナビに従い音羽古墳公園を目指す。「大炊(おおい)神社」と「長谷寺」が並んでおりそこからは車では行けない。神社近くの空き地に車を止め音羽古墳公園を探すが案内板もない。運よく、大炊神社の境内を清掃している方がいらっしゃたので、道を尋ねる。

 登山道を少し登り、川を渡ってしばらく行くと音羽古墳公園があるとのこと。しばらく行くとゲートがあり、「お願い(獣害対策)開けたら必ず閉めてください」の看板がかかっている。

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ゲートと「獣害対策お願い」の看板

 そこを通り、しばらく行くと「音羽の里」の説明案内板がある。その左手に小川が見えて来た。12日に上陸した台風19号による影響で増水しており、しかも飛石の一部は流されたのか、まともに渡れそうな箇所が見当たらない。

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増水した川

 幸い水は澄んでおり、石の間は砂地で足元はさほど悪くはない。せっかくここまで来たのだからと、意を決して裸足になる。そろりそろりと渡る。予想以上に冷たい水である。渡り切ってすぐに音羽古墳公園の案内があり、すぐ左手に「巻七 一一七二」の歌碑があった。

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音羽古墳公園」の案内板

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音羽古墳公園万葉歌碑

 

(注)音羽古墳群は、比良山地の北限にあります。この古墳群は6世紀後半から7世紀初頭にかけての典型的村落形群集墳で全体として約50基から成っています。音羽古墳群の被葬については定かではありませんが、今からおよそ1400年前この地に勢力を持っていた一族の家族墓であろうと推定されます。「びわ湖高島観光ガイド:(公社)びわ湖高島観光協会より」

 

◆関電高島変電所

 変電所入口に向かって右手に「巻三 二七五」の歌碑があった。青空のもと少し紅葉も見られさわやかな気分に浸ることができた。

 

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関西電力高島変電所

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高島変電所前万葉歌碑

◆乙女が池

 161号線沿いの駐車場に車を止め、小さな社の脇を池に向かう。太鼓橋が見えて来る。驚いたことに一つの太鼓橋かとおもっていたら何と幾重にもある。

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「乙女が池」案内碑

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乙女が池太鼓橋

 橋を渡って右手に進む。しばらく行くと左手に「巻十一 二四三六」の歌碑があった。

 

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乙女が池万葉歌碑

(注)万葉の時代、「香取の海」と呼ばれた乙女ヶ池一帯は、山の麓まで琵琶湖の入り江になっていました。その後は、大溝城の外掘で、恵美押勝が挙兵に失敗し、高島郡三尾崎で捕らえられ、「勝野の鬼江」で斬罪されたと伝えられる地で、壬申の乱で落城したと伝えられる三尾の城も背後の山中にあったと言われ、幾多の歴史を秘め湖面にロマンをただよわせています。

現在は、面積8.6ha、平均水深1.6mの内湖となり、フナ、ブラックバスなどが生息し、特にバス釣りのメッカとして多くの釣り人に親しまれています。「びわ湖高島観光ガイド:(公社)びわ湖高島観光協会より」

 

 

◆大溝漁港

 県道300号線交差点「大溝漁港口」を右折、しばらく進むと、プールのような感じの漁港にでる。すぐ手前の広場の脇に「巻七 一一七一」の歌碑があった。

 

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大溝漁港万葉歌碑

◆高島郵便局

 大溝漁港の北500m位のところに高島郵便局がある。郵便局の前に、元郵便局と思しき建屋がありその前には左手に「巻九 一七三三」の歌碑があった。

 

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高島郵便局前万葉歌碑

◆しろふじ保育園

 しろふじ保育園の南側、通りから少し入ったところに「巻九 一六九一」の歌碑があった。

 

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しろふじ保育園南万葉歌碑

 鵜川四十八体石仏群と音羽古墳公園のところの歌碑を探すのに時間がかかったが、他はピンポイントであるので、歌碑めぐりとしてはスムーズにいった方である。白髭神社近くの蕎麦屋で昼食をとるほどの余裕であった。

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蕎麦屋で昼食

 

 

参考資料

★「高島 万葉歌碑めぐり(前編・後編)」(琵琶レイクオーツカHP)

★「びわ湖高島観光ガイド:(公社)びわ湖高島観光協会

の五首目である。                      

 

●本日のザ・モーニングセット&フルーツフルデザート

 サンドイッチは、ロメインレタスと焼き豚である。デザートは、柿スライス4枚を並べ、真ん中及び周囲を赤と緑のブドウの切合わせで加飾した。ミニネコも朝食に参加である。

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10月18日のザ・モーニングセット

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10月18日のフルーツフルデザート