●歌は、「鹿背の山木立を茂み朝さらず来鳴き響もすうぐひすの声(田辺福麻呂 6-1057)」である。
【鹿背山】
「田辺福麻呂(巻六‐一〇五七)(歌は省略)鹿背山は木津川市と相楽郡加茂町との間にある山(二〇三メートル)で、奈良の山の丘陵つづきが北に突出しているいちおう独立した山地をなしており、山の東側は瓶原(みかのはら)・加茂の盆地、西側は木津の平野となって、山の北側を木津川(泉川)が東から西へ大きく迂回している。恭仁(くに)京造営計画では中心となっていた山」(「万葉の旅 中 近畿・東海・東国」 犬養 孝 著 平凡社ライブラリーより)
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巻六 一〇五七歌をみていこう。
■巻六 一〇五七歌■
◆鹿脊之山 樹立牟繁三 朝不去 寸鳴響為 鸎之音
(田辺福麻呂 巻六 一〇五七)
≪書き下し≫鹿背(かせ)の山木立(こだち)を茂(しげ)み朝さらず来鳴き響(とよ)もすうぐひすの声
(訳)鹿背の山、この山には木立がいっぱい茂っているので、朝毎にやって来ては鶯が鳴き立てている。(同上)
(注)かせやま【鹿背山】:京都府木津川市にある山。布当(ふたぎ)の山。[歌枕](コトバンク デジタル大辞泉)
(注)さる 【去る】自動詞:①〔季節や時刻を表す語に付いて〕来る。なる。②離れる。立ち去る。③(地位などから)退く。おりる。④過ぎ去る。⑤〔「世をさる」の形で〕死ぬ。出家する。⑥変化する。あせる。⑦隔たる。(weblio古語辞典 学研全訳古語辞典)ここでは①の意
この歌については、拙稿ブログ「万葉歌碑を訪ねて(その2541)」で、京都府木津川市鹿背山東大平万葉歌碑とともに紹介している。
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犬養著の解説の地名などは下記を参考にしてください。
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(参考文献)
★「萬葉集」 鶴 久・森山 隆 編 (桜楓社)
★「万葉の旅 中 近畿・東海・東国」 犬養 孝 著 (平凡社ライブラリー)
★「weblio古語辞典 学研全訳古語辞典」
★「グーグルマップ」