ザ・モーニングセット&フルーツフルデザート190327(万葉歌碑を訪ねて―その24―大伴家持)

●朝のルーティンワーク、サンドイッチ作り。レタスと焼き豚で作る。カットして皿に盛り付ける。

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3月27日のザ・モーニングセット

 デザートは、八朔を中心に並べ、バナナのスライスを配置し、2色のブドウを飾り付けた。

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3月27日のフルーツフルデザート

 今日の歌は、大伴家持である。若い時はなに不自由なく、しかも随分女性にもて、華やかなりし女性遍歴を持っていた。家持の大伴一族の危機に際し、一族に自重を促したり、自分も病気と闘うといった境遇に立たされた歌が今日のテーマである。

 

●万葉歌碑を訪ねて―その24―

 「うつせみは数なき身なり山川のさやけき見つつ道をたづねな」

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大安寺万葉歌碑(大伴家持


 

◆宇都世美波(うつせみは) 加受奈吉身奈利(かずなきみなり) 夜麻加波乃(やまかはの) 佐夜氣吉見都ゝ(さやけきみつつ) 美知乎多豆祢米(みちをたづねな)

                (大伴家持 巻二十 四四六八)

 

(略訳)現世の私は、物の数にも入らない存在である。山や川の自然の中のすがすがしさを感じながら悟りの道を探求していきたいものだ

(注)数なき<数なし:①物の数に入らない。短い。はかない。

           ②無数に多い。

(注)さやけき<さやけし:明るい。明るくてすがすがしい。清い。

 題詞は、「臥病悲無常欲修道作歌二首」とある。これにより、家持が、病に臥し無常を悲しみながらも、仏の道を求めようとして詠んだ歌であることがわかる。

 もう一首の方もみてみる。

 

◆和多流日能(わたるひの) 加氣尓伎保比弖(かげにきほひて) 多豆祢弖奈(たづねてな) 伎欲吉曽能美知(きよきそのみち) 末多母安奈美無多米(またもあはむため)

               (大伴家持 巻二十 四四六九)

 

(略訳)大空を渡る日の光と競い合うように求めていこう 清い仏の道を またいつか巡り合えるように

(注)かげ:①(日・月・灯火などの)光

      ②姿、形

      ③(心に思い浮かべる)顔。姿。面影

      ④(人や物の)影

      ⑤(実体のない)影

(注)きほふ:争う。張り合う。

 

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大安寺南門

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大安寺本堂

大安寺は、聖徳太子が釈迦の祇園精舎にならって仏教修行の道場として、、平群郡額田部に熊凝精舎(くまごりしょうじゃ)を創建したことにはじまり、飛鳥の藤原京百済大寺、高市大寺、大官大寺となり、奈良時代平城京に移って大安寺になったと言われている。

 大安寺は、南都七大寺東大寺西大寺法隆寺薬師寺元興寺興福寺、大安寺)の一つ。

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大安寺本堂の宝珠

 

 萬葉集巻二十 四四七〇の左注に、「以前歌六首六月十七日大伴宿祢家持作」とある。四四六五~四四七〇の六首である。

四四六五の題詞は、「喩族歌一首幷短歌」とあり、家持が一族に陰謀に関わってとんでもないことにならないように、と一族を喩しているのである。

 一部は、以前のブログ(190227万葉の時代区分・第4期<その2>)で紹介したが再掲載する。

 

 長歌は、前半部は省略してあるが、終わりの方だけ載せる。

◆「吉用伎曽乃名曽(きよきそのなそ) 於煩呂加尓(おぼろかに) 己許呂於母比弖(こころおもひて) 牟奈許等母(むなことも) 於夜乃名多都奈(おやのなたつな) 大伴乃(おほともの) 宇治等名尓於敝流(うぢとなにおへる) 麻須良乎能等母(ますらをのとも)」

                     (大伴家持 巻二十 四四六五)

 

(略訳)「清い家名である、おろそかにしないようこころして、たとえ空事であっても 伝来の名を絶やすな 大伴の氏と名に負った立派な男子たる仲間たちよ」

 

◆之奇志麻乃(しきしまの) 夜末等能久尓ゝ(やまとのくにに) 安氣良氣伎(あきらけし) 名尓於布等毛能乎(なにおふとものを) 己許呂都刀米与(こころつとめよ)

                     (大伴家持 巻二十 四四六六)

 

(略訳)大和の国に明らかなように、名誉ある(大伴一族よ)こころせよ

 

◆都流藝多知(つるぎたち) 伊与餘刀具倍之(いよよとぐべし) 伊尓之敝由(いにしへゆ) 佐夜氣久於比弖(さやけくおいて) 伎尓之師曽乃名曽(きにしそのなぞ)

                     (大伴家持 巻二十 四四六七)

(略訳)剣太刀を研ぐように、いっそう研いで奉れ 昔から清らかさをもって 伝わって来た(大伴の)名であるぞ

(注)いよよ:なおその上に。いよいよ。いっそう。

(注)さやけく<さやけし:明るい。清い。 「さやけし」は対象から受ける感じ、。「きよし」は対象そのものの様子を言うことが多い。

 

◆四四六八、四四六九は上述

 

◆美都煩奈須(みつぼなす) 可礼流身曽等波(かれるみぞとは) 之礼ゝ杼母(しれれども) 奈保之祢我比都(なほしねがひつ) 知等世能伊乃知乎(ちとせのいのちを)

                     (大伴家持 巻二十 四四七〇)

 

犬養孝訳)人間なんて泡粒みたいな仮の身だということは分かっているが、でもやっぱり永くいきていたいものだ

(注)みつぼ:泡粒

 

 

(参考文献)

★「萬葉集」鶴 久・森山 隆 編 (桜楓社)

★「万葉の人びと」犬養 孝 著 (新潮文庫

★「万葉ゆかりの地を訪ねて~万葉歌碑めぐり」(奈良市HP)

★「大安寺」(奈良市観光協会サイト)