●歌は、「片貝の川の瀬清く行く水の絶ゆることなくあり通ひ見む」である。
●歌をみていこう。
この歌については、前稿で紹介しているので、割愛させていただきます。
「立山の賦一首 幷せて短歌(四〇〇〇~四〇〇二歌)」については、拙稿ブログ「万葉歌碑を訪ねて(その826)」で紹介している。
➡
価格:847円 |
黒谷橋のドン付きの片貝川産の自然石の巨大な歌碑を堪能し、次に目指すは、“川の瀬団地公園の歌碑”である。
ナビを「川の瀬団地公園」で、セットし片貝川沿いに現地に向かう。
目的の公園に到着。しかし歌碑が見当たらない。周辺を探るもそれらしい気配がない。
団地内にはいくつかの公園らしいものが点在している。
あちこち探索していると、家の前でご婦人が二人立ち話をされているのを見かけた。
思い切って訪ねてみた。
「確か・・・交差点『川の瀬団地』の近くの公園にあったと思います」と、教えていただいた。
公園らしき緑地があちこちにある。緑豊かな団地である。
教えていただいた交差点「川の瀬団地」の北西側の公園を探索してみる。ネジバナが咲き乱れている。
ありました、ありました。その片隅に鏡面仕上げの歌碑が立てられていた。
カメラを構えシャッターを切ろうとすると、車がとまり鏡面の歌碑に車がばっちり!
先ほどのご婦人が降りてこられ、「ありましたね。ちょっと自信がなかったものですから確認に来ました。」とおっしゃる。
なんとご親切なことか。ありがたいことである。
川の瀬団地の大ファンになってしまった瞬間である。富山万歳、家持万歳である。
ネジバナもよかったねと喜んでくれている。
「ねじばな」は、よく行く平城宮跡にも咲いている。目に見えない架け橋がそこにはある。
「みんなの趣味の園芸」(NHK出版HP)に、「ネジバナは低地から亜高山帯までの、芝生や湿地帯の明るい場所に普通に見られる多年草です。葉は濃い緑色で根元に集まってつき、1~8本の株立ちになります。地下には多肉質の太い根が10~15cmほど伸びています。株の中心から高さ15~40cmの花茎をまっすぐに伸ばして、らせん形に花をつけます。1つの花は5mm弱ですが、明るい桃色と独自の形で目立ちます。花後、タネを散らすと株は一時休眠して、その後、芽を出します。」と書かれており、原産地は「日本各地」とある。
万葉集との関係をみてみると、「万葉集に詠われた植物(ねっこぐさ(根都古草))」浜松公園緑地協会HPに、次のようにネジバナが挙げられていた。
三五〇八歌については、拙稿ブログ「万葉歌碑を訪ねて(その1102)」でネジバナについても紹介している。
➡
(参考文献)
★「萬葉集」 鶴 久・森山 隆 編 (桜楓社)
★「万葉植物図鑑」(浜松公園緑化協会HP)
★「グーグルマップ」