万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

万葉集の世界に飛び込もう(2594の2)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「梅楊過ぐらし惜しみ佐保の内に遊びしことを宮もとどろに(作者未詳 6-949)」である。 「古代史で楽しむ 万葉集」 中西 進 著 (角川ソフィア文庫)を読み進もう。 「(巻六、九四九)(歌は省略)」神亀四年(七二七)の初春、宮廷の若き貴公子た…

万葉集の世界に飛び込もう(その2594の1)―書籍掲載歌を中軸に―

「古代史で楽しむ 万葉集」 中西 進 著 (角川ソフィア文庫)の「十 みやびの抒情」の「平城の日々」を読み進もう。 「・・・天平貴族たちは生活の中から陰翳(いんえい)ある抒情をみちびき出して歌った。しかもそれは一つの風流(みやび)の態度としてでも…

万葉集の世界に飛び込もう(その2593の2)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事(大伴家持 20-4516)」である。 「古代史で楽しむ 万葉集」 中西 進 著 (角川ソフィア文庫)の「奈良麻呂の変」の続きを読み進もう。 天平勝宝九歳(七五七)三月、孝謙天皇は、聖武天皇の遺詔に…

万葉集の世界に飛び込もう(その2593の1)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「ひさかたの 天の門開き 高千穂の 岳に天降りし すめろきの 神の御代より はじ弓を 手握り持たし 真鹿子矢を 手挟み添へて・・・(大伴家持 20-4465)」である。 「古代史で楽しむ 万葉集」 中西 進 著 (角川ソフィア文庫)の「奈良麻呂の変を」読…

万葉集の世界に飛び込もう(その2592の3)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「葦原の瑞穂の国を天下り知らしめしけるすめろきの神の命の御代重ね・・・海行かば水浸く屍山行かば草生す屍大君の辺にこそ死なめかへり見はせじと・・・(大伴家持 18-4094)」である。 「古代史で楽しむ 万葉集」 中西 進 著 (角川ソフィア文庫)…

万葉集の世界に飛び込もう(その2592の2)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「やすみしし 我が大君の 高敷かす 大和の国は 天皇の 神の御代より 敷きませる 国にしあれば 生れまさむ 御子の継ぎ継ぎ 天の下 知らしまさむと・・・(田辺福麻呂 6-1047)」、「三香の原 久邇の都は 山高み 川の瀬清み 住みよしと 人は言へども あ…

万葉集の世界に飛び込もう(その2592の1)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、巻三 四七五~四七七ならびに四七八~四八〇である。歌碑は「我が大君天知らさむと思はねばおほにぞ見ける和束杣山(大伴家持 3-476)」を紹介している。 「古代史で楽しむ 万葉集」 中西 進 著 (角川ソフィア文庫)の「藤氏四子」、「聖武の幻想」…

万葉集の世界に飛び込もう(その2591)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「ますらをの鞆の音すなり物部の大臣楯たつらしも(元明天皇 1-76)」、「我が大君ものな思ほし統め神の継ぎて賜へる我がなけなくに(御名部皇女 1-77)」、「大君の命畏み大殯の時にはあらねど雲隠ります(倉橋部女王 3-441)」である。 「古代史で…

万葉集の世界に飛び込もう(その2590)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「吉野にある菜摘の川の川淀に鴨ぞ鳴くなる山陰にして(湯原王 3-375)」、葦辺行く鴨の羽交ひに霜振りて寒き夕は大和し思ほゆ(志貴皇子 1-64)」、「み吉野の像山の際の木末にはここだも騒く鳥の声かも(山部赤人 6-924)」、「あきづ羽の袖振る妹…

万葉集の世界に飛び込もう(その2589の6)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「白雲の竜田の山の滝の上のおぐらの嶺に咲きををる桜の花は山高み風しやまねば春雨の継ぎてし降ればほつ枝は散り過ぎにけり下枝に残れる花はしましくは散りなまがひそ草枕旅行く君が帰り来るまで(高橋虫麻呂 9-1747)」、「うぐひすの 卵の中に ほ…

万葉集の世界に飛び込もう(その2589の5)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「しなでる片足羽川のさ丹塗りの大橋の上ゆ紅の赤裳裾引き山藍もち摺れる衣着て ただひとりい渡らす子は・・・(高橋虫麻呂 9-1742)」、「大橋の頭に家あらばま悲しくひとり行く子にやど貸さましを(高橋虫麻呂 9-1743)」、「葦屋の 菟原娘子の 八…

万葉集の世界に飛び込もう(その2589の4)―書籍掲載歌を中軸に―         

●歌は、「草枕 旅の憂へを 慰もる こともありやと 筑波嶺に 登りて見れば 尾花散る・・・(高橋虫麻呂 9-1757)」、「牡牛の 三宅の潟に さし向ふ 鹿島の崎に さ丹塗りの 小舟を設け 玉巻きの 小楫繁貫き・・・(高橋虫麻呂 9-1780)」、「海つ道のなぎなむ…

万葉集の世界に飛び込もう(その2589の3)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「筑波嶺に我が行けりせばほととぎす山彦響め鳴かましやそれ(高橋虫麻呂 8-1497)」、「三栗の那賀に向へる曝井の絶えず通はむそこに妻もが(高橋虫麻呂 9-1745)」、「遠妻し多珂にありせば知らずとも手綱の浜の尋ね来なまし(高橋虫麻呂 9-1746)…

万葉集の世界に飛び込もう(その2589の2)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「なまよみの 甲斐の国 うち寄する 駿河の国と こちごちの 国のみ中ゆ 出で立てる 富士の高嶺は・・・(高橋虫麻呂 3-319)」、「しなが鳥 安房に継ぎたる 梓弓 周淮の珠名は 胸別けの 広き我妹 腰細の すがる娘子の ・・・(高橋虫麻呂 9-1738)」、…

万葉集の世界に飛び込もう(その2589の1)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「白雲の 龍田の山の 露霜に 色づく時に うち越えて 旅行く君は 五百重山 い行いきさくみ 敵まもる 筑紫に至り・・・(高橋虫麻呂 6-971)」である。 坂出市沙弥島万葉樹木園万葉歌碑(高橋虫麻呂 6-971) 20220714撮影 ●歌碑は、坂出市沙弥…

万葉集の世界に飛び込もう(その2588)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「いざ子ども早く日本へ大伴の御津の浜松待ち恋ひぬらむ(山上憶良 1-63)」、「士やも空しくあるべき万代に語り継ぐべき名は立てずして(山上憶良 6-978)」、「松浦県佐用姫の子が領巾振りし山の名のみや聞きつつ居らむ(山上憶良 5-868)」、「風…

万葉集の世界に飛び込もう(その2587)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「あをによし奈良の都は咲く花のにほうがごとく今盛りなり(小野老 3-328)」、「ぬばたまの黒髪変り白けても痛き恋には逢ふ時ありけり(沙弥満誓 4-573)」、「大和へ君が発つ日の近づけば野に立つ鹿も響めてぞ鳴く(麻田陽春 4-570)」である。 「…

万葉集の世界に飛び込もう(その2586の4)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「遠つ人松浦佐用姫夫恋ひに領巾振りしより負へる山の名(大伴旅人 5-871)」、「我が盛りまたをちめやもほとほとに奈良の都を見ずかなりなむ(大伴旅人 3-331)」、「忘れ草我が紐に付く香具山の古りにし里を忘れむがため(大伴旅人 3-334)」、「し…

万葉集の世界に飛び込もう(その2586の3)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「験なきものを思はずは一圷の濁れる酒を飲むべくあるらし(大伴旅人 3-338)」他である。 「旅人はなぜこのように夢想的にならなければならないのか。実は『酒を讃(ほ)むるの歌』という風変わりな十三首をつくるのも、それにほかならないだろう。…

万葉集の世界に飛び込もう(その2586の2)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「み吉野の 吉野の宮は 山からし 貴とくあらし 水からし さやけくあらし 天地と 長く久しく 万代に 改らずあらむ 幸しの宮(大伴旅人 3-315)」、「 隼人の瀬戸の巌も鮎走る吉野の瀧になほしかずけり(大伴旅人 6-960 )」、「いざ子ども香椎の潟に白…

万葉集の世界に飛び込もう(その2586の1)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「愛しき人のまきてし敷栲の我が手枕をまく人あらめや(大伴旅人 3-438)」、我妹子が見し鞆の浦のむろの木は常世にあれど見し人ぞなき(大伴旅人 3-446)」、「世の中は空しきものと知る時しいよよますます悲しかりける(大伴旅人 5-793)」、「橘の…

万葉集の世界に飛び込もう(その2585の2)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「皆人の 命もわれも み吉野の滝の常磐の 常ならぬかも(笠金村 6-922)」、「おしてる難波の国は葦垣の古りにし里と人皆の思ひやすみてつれもなく・・・(笠金村 6-928)」、「大君の行幸のまにまもののふの八十伴の男と出で行きし愛し夫は・・・(…

万葉集の世界に飛び込もう(その2585の1)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「高圓の野邊の秋萩いたづらに 咲きか散るらむ見る人無しに(笠金村 2-231)」、「玉たすき 懸けぬ時なく 息の緒に 我が思ふ君は うつせみの 世の人なれば 大君の 命畏み・・・(笠金村 8-1453)」、「滝の上の 三船の山に 瑞枝さし 繁に生ひたる 栂…

万葉集の世界に飛び込もう(その2584)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「大君の境ひたまふと山守据ゑ守るといふ山に入らずはやまじ(車持千年 6-950)」、「味凝りあやにともしく鳴る神の音のみ聞きしみ吉野の真木立つ山ゆ・・・(車持千年 6-913)」、「鯨取り浜辺を清みうち靡き生ふる玉藻に朝なぎに千重波寄せ夕なぎに…

万葉集の世界に飛び込もう(その2583の2)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「玉たすき 畝傍の山の 橿原の ひじりの御世ゆ 生れましし 神のことごと 栂の木の いや継ぎ継ぎに 天の下 知らしめししを そらにみつ 大和を置きて あをによし 奈良山を越え・・・(柿本人麻呂 1-29)」、「春日を 春日の山の 高座の 御笠の山に 朝さ…

万葉集の世界に飛び込もう(その2583の1)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「やすみしし 我が大君の 高知らす 吉野の宮は たたなづく 青垣隠り 川なみの 清き河内ぞ・・・(山部赤人 6-923)」、「ぬばたまの夜の更けゆけば久木生ふる清き川原に千鳥しば鳴く(山部赤人 6-925)」、「やすみしし 我が大君の 見したまふ 吉野の…

万葉集の世界に飛び込もう(その2582)―書籍掲載歌を中軸に―

「古代史で楽しむ 万葉集」 中西 進 著 (角川ソフィア文庫)を読み進んできたが、「七 平城の栄華」に入っていく。万葉和歌史の「第三期」である。 「新しい時代をまのあたりに示すものは、平城の壮麗な都城である。そこへの遷都が行われたのは和銅三年(七…

万葉集の世界に飛び込もう(その2581)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、 「天離る鄙の長道を恋ひ来れば明石の門より家のあたり見ゆ(古歌 15-3608)」、「秋風の寒き朝明を佐農の岡越ゆらむ君に衣貸さましを(山部赤人 3-361)」、「泊瀬川夕渡り来て我妹子が家のかな門に近づきにけり(柿本人麻呂歌集 9-1775)」、「かは…

万葉集の世界に飛び込もう(その2580)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、「近江の海夕波千鳥汝が鳴けば心もしのにいにしへ思ほゆ(柿本人麻呂 3-266)」、「もののふの八十宇治川の網代木にいさよふ波のゆくへ知らずも(柿本人麻呂 3-264)」、「八雲さす出雲の子らが黒髪は吉野の川の沖になづさふ(柿本人麻呂 3-430)」、…

万葉集の世界に飛び込もう(その2579)―書籍掲載歌を中軸に―

●歌は、柿本人麻呂の行幸従駕(ぎょうこうじゅうが)の賛歌である。「古代史で楽しむ 万葉集」 中西 進 著 (角川ソフィア文庫)の「行幸従駕」の項には、吉野従駕(巻一、三六~三九)、猟路池従駕(巻三、二三九・二四〇)、安騎野従駕(巻一、四五~四九…