万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

万葉歌碑を訪ねて(その195)―京都府城陽市久世 久世神社―

●歌は、「山背の久世の鷺坂神代より春は萌りつつ秋は散りけり」である。

 

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城陽市久世神社万葉歌碑(作者未詳)「久世鷺坂舊跡」の碑も見える

●歌碑は、京都府城陽市久世 久世神社横にある。

 

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鷺坂と万葉歌碑

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久世神社境内

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鳥居と社

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久世神社社


                      

 

●歌をみていこう。

 

◆山代 久世乃鷺坂 自神代 春者張乍 秋者散来

              (作者未詳 巻九 一七〇七)

 

≪書き下し≫山背(やましろ)の久世(くせ)の鷺坂(さぎさか)神代(かみよ)より春は萌(は)りつつ秋は散りけり

 

(訳)山背の久世の鷺坂、この坂では、遠い神代の昔から、春には木々が芽吹き、秋には散って来たのである。(伊藤 博 著 「万葉集 二」 角川ソフィア文庫より)

(注)はる【張る】①(氷が)はる。一面に広がる。②(芽が)ふくらむ。出る。芽ぐむ。

   ※ここでは②の意

(注)さぎざか【鷺坂】: 京都府城陽市久世を南北に走る旧大和街道の坂。坂のある台地が鷺坂山であり、丘上に久世神社がある。(コトバンク 精選版 日本国語大辞典

 

 題詞は、「鷺坂作歌一首」<鷺坂にして作る歌一首>である。

 

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歌の解説案内板


 巻九には題詞「鷺坂作歌一首」とある歌がもう二首ある。

こちらもみていこう。

 

◆白鳥 鷺坂山 松影 宿而往奈 夜毛深往乎

              (作者未詳 巻九 一六八七)

 

≪書き下し≫白鳥(しらとり)の鷺坂(さぎさかやま)山の松陰(まつかげ)の宿(やど)りて行かな夜(よ)も更(ふ)けゆくを

 

(訳)白鳥の鷺坂山の松、この人待ち顔の松の木陰で一夜の宿を取って行こう。夜も更けて行くことだし。(伊藤 博 著 「万葉集 二」 角川ソフィア文庫より)

(注)しらとりの【白鳥の】分類枕詞:白鳥が飛ぶことから地名「飛羽山(とばやま)」に、また、鷺(さぎ)が白い鳥であることから同音を含む地名「鷺坂山(さぎさかやま)」にかかる。

(注)松:「松」に男を待つ意を懸け、家で待つ妻を匂わしている

 

◆細比礼乃 鷺坂山 白管自 吾尓尼保波尼 妹尓示

              (作者未詳 巻九 一六九四)

 

≪書き下し≫栲領巾(たくひれ)の鷺坂山の白つつじ我(わ)れににほはに妹(いも)に示(しめ)さむ

 

(訳)栲領巾のように白い鳥、鷺の名の鷺坂山の白つつじの花よ、お前の汚れのない色を私に染め付けておくれ。帰ってあの子にみせてやろう。(伊藤 博 著 「万葉集 二」 角川ソフィア文庫より)

(注)たくひれの【栲領巾の】分類枕詞:「たくひれ」の色が白いことから、「白(しら)」「鷺(さぎ)」に、また、首に掛けるところから、「懸(か)く」にかかる。

(注)にほふ【匂ふ】①美しく咲いている。美しく映える。

          ②美しく染まる。(草木などの色に)染まる。

          ③快く香る。香が漂う。

          ④美しさがあふれている。美しさが輝いている。

          ⑤恩を受ける。おかげをこうむる。

         ※ここでは、②の意

 

(参考文献) 

★「萬葉集」 鶴 久・森山 隆 編 (桜楓社) 

★「万葉集 二」 伊藤 博 著 (角川ソフィア文庫

★「コトバンク 精選版 日本国語大辞典

★「weblio古語辞典 学研全訳古語辞典」」

 

●本日のザ・モーニングセット&フルーツフルデザート

 サンドイッチは、サニーレタス、トマトそして焼き豚である。パセリを添えてみた。デザートは、バナナの縦切りを十字手裏剣のように並べ、ブドウを加飾。干しぶどうをアクセントにつかった。

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9月13日のザ・モーニングセット

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9月13日のフルーツフルデザート