万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

2019-01-01から1年間の記事一覧

万葉歌碑を訪ねて(その218)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №23<巻10-1870>―

●歌は、「春雨はいたくな降りそ桜花いまだ見なくに散らまく惜しも」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 にある。 ●歌をみていこう。 ◆春雨者 甚勿零 櫻花 未見尓 散巻惜裳 (作者…

万葉歌碑を訪ねて(その217)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №22―万葉集 巻二 一四二

●歌は、「家にあらば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(有間皇子) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №22 にある。 ●歌をみていこう。 この歌については、ブログ拙稿「万葉歌碑…

万葉歌碑を訪ねて(その216)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №21―

●歌は、「我が門の榎の実もり食む百千鳥千鳥は来れど君ぞ来まさぬ」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №21 にある。 ●歌をみていこう。 ◆吾門之 榎實毛利喫 百千鳥 ゝゝ者雖来 …

万葉歌碑を訪ねて(その215改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №20―巻十四 三四二四

●歌は、「下つ毛野三毳の山のこ楢のすまぐはし子ろは誰か笥か持たむ」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 にある。№2019年10月2日 ●歌をみていこう。 ◆之母都家野 美可母乃…

万葉歌碑を訪ねて(その214)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №19―

●歌は、「橡の袷の衣裏にせば我れ強ひめやも君が来まさむ」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №19 にある。 ●歌をみていこう。 ◆橡之 袷衣 裏尓為者 吾将強八方 君之不来座 (…

万葉歌碑を訪ねて(その213改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №18―万葉集 巻十六 三八八六

●歌は、「おしてるや難波の小江に廬作り・・・この片山のもむ楡を・・・」で、長歌の一部である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(乞食者の詠) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園№18にある。 ●歌をみていこう。 ◆忍照八 難波乃小…

万葉歌碑を訪ねて(その212改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №17―

●歌は、「高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人なしに」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(笠金村) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 にある。 この歌については、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その19)」で…

万葉歌碑を訪ねて(その211)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №16―

●歌は、「ほととぎす来鳴き響もす卯の花の伴にや来しと問はましものを」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(石上堅魚) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 にある。 ●歌をみていこう。 ◆霍公鳥 来鳴令響 宇乃花能 共也来之登 問…

万葉歌碑を訪ねて(その210改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №15―万葉集 巻十 一八六〇

●歌は、「花咲きて実はならねども長き日に思ほゆるかも山吹の花」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園にある。 ●歌をみていこう。 ◆花咲而 實者不成登裳 長氣 所念鴨 山振之花 (作…

万葉歌碑を訪ねて(その209改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №14―

●歌は、「からたちと茨刈り除け倉建てむ屎遠くまれ櫛造る刀自」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(忌部黒麻呂) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №14 にある。 ●歌をみていこう。 ◆枳 棘原苅除曽氣 倉将立 尿遠麻礼 櫛造刀…

万葉歌碑を訪ねて(その208改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №13―万葉集 巻二 九六

●歌は、「み薦刈る信濃の真弓我が引けば貴人さびていなと言はむか」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(久米禅師) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №13にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「久米禅師娉石川郎女時歌五首」…

万葉歌碑を訪ねて(その207)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №12―

●歌は、「早来ても見てましものを山背の多賀の槻群散りにけるかも」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(高市黒人) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №12 にある。 ●歌をみていこう。 ◆速来而母 見手益物乎 山背 高槻村 散去…

万葉歌碑を訪ねて(その206)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №11―

●歌は、「向つ峰の若桂の木下枝取り花待つい間に嘆きつるかも」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園にある。 ●歌をみていこう。 ◆向岳之 若楓木 下枝取 花待伊間尓 嘆鶴鴨 (作者未…

万葉歌碑を訪ねて(その205)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №10―万葉集 巻八 一四七一

●歌は、「悲しけば形見にせむと我がやどに植ゑし藤波今咲きにけり」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(山部赤人) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 にある。 ●歌をみていこう。 ◆戀之家婆 形見尓将為跡 吾屋戸尓 殖之藤波 今…

万葉歌碑を訪ねて(その204改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №9―万葉集 巻二 一六六

●歌は、「磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君が在りと言はなくに」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(大伯皇女) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園№9にある。 この歌については、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(そ…

万葉歌碑を訪ねて(その203改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №8―万葉集 巻十 一八四八

●歌は、「山の際に雪は降りつつしかずがにこの川楊は萌えにけるかも」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園№8 にある。 ●歌をみていこう。 ◆山際尓 雪者零管 然為我二 此河楊波 毛…

万葉歌碑を訪ねて(その202)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園№7―

●歌は、「玉掃刈り来鎌麻呂むろの木と棗が本とかき掃かむため」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(長忌寸意吉麻呂) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 にある。 ●歌をみていこう。 ◆玉掃 苅来鎌麻呂 室乃樹 與棗本 可吉将掃為…

万葉歌碑を訪ねて(その201改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №6―万葉集 巻十 二一八八

●歌は、「黄葉のにほひは繁ししかれども妻梨の木を手折りかざざむ」 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(作者未詳)と復元官衙建物 ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 にある。 公園の中央部は、復元された官衙建物(柱群)があり、周囲…

万葉歌碑を訪ねて(その200改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №5―万葉集 巻二 一一一

ブログを書き始めたのは平成29年12月7日である。「ザ・モーニングセット&フルーツデザート」シリーズでスタート、近隣の万葉の小径の万葉歌碑を題材に「同(万葉の小径シリーズ)」を書き記した。 平成30年3月5日から、「同(万葉歌碑を訪ねて)」…

万葉歌碑を訪ねて(その199)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №4―万葉集 巻十九 四一三九

●歌は、「春の園紅にほふ桃の花下照る道に出で立つ娘子」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 にある。 ●歌をみていこう。 この歌については、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その…

万葉歌碑を訪ねて(その198)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №3―万葉集 巻一 一二五

●歌は、「橘の蔭踏む道の八衢に物をぞ思ふ妹に逢はずして」である。 京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園№3万葉歌碑(三方沙弥) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園にある。 歌をみていこう。 ◆橘之 蔭履路乃 八衢尓 物乎曽念 妹尓不相而 <三方沙…

万葉歌碑を訪ねて(その197)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №2―万葉集 巻二 一四一

●歌は、「岩代の浜松が枝を引き結びま幸くあらばまた返り見む」である。 京都府城陽市 正道官衙遺跡公園万葉歌碑(有間皇子) ●歌碑は、京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園にある。 ●歌をみていこう。 ◆磐白乃 濱松之枝乎 引結 真幸有者 亦還見武 (有間皇子…

万葉歌碑を訪ねて(その196改)―京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園 №1―万葉集 巻八 一四六一

●歌は、「昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花君のみ見めや戯奴さへに見よ」である。 正道官衙衙遺跡公園万葉歌碑(1:紀女郎) ●歌碑は、「京都府城陽市寺田 正道官衙遺跡公園」にある。 「史蹟 正道官衙遺跡」の碑 「城陽市の万葉歌碑」で検索してみると、「…

万葉歌碑を訪ねて(その195改)―京都府城陽市久世 久世神社―万葉集 巻九 一七〇七

●歌は、「山背の久世の鷺坂神代より春は萌りつつ秋は散りけり」である。 城陽市久世神社万葉歌碑(作者未詳)「久世鷺坂舊跡」の碑も見える ●歌碑は、京都府城陽市久世 久世神社横にある。 ●歌をみていこう。 ◆山代 久世乃鷺坂 自神代 春者張乍 秋者散来 (…

万葉歌碑を訪ねて(その194改)―京都府久世郡久御山町荒見神社―巻九 一六九九

●歌は、「巨椋の入江響むなり射目人の伏見が田居に雁わたるらし」である。 久御山町 荒見神社 万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、京都府久世郡久御山町 荒見神社 にある。 ●歌をみてみよう。 ◆巨椋乃 入江響奈理 射目人乃 伏見何田井尓 鴈相良之 (作者未詳 巻…

万葉歌碑を訪ねて(その193)―京都府木津川市山城町 アスピアやましろ―

●歌は、「手束弓手に取り持ちて朝猟に君は立たしぬ棚倉の野に」である。 木津川市山城町 アスピアやましろ万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、京都府木津川市山城町 山城総合文化センター(アスピアやましろ) にある。 8月いっぱいは、熱中症対策ではないが、…

万葉歌碑を訪ねて(その192)―京都府京田辺市咋岡神社(飯岡)―万葉集 巻九 一七〇八

●歌は、「春草を馬咋山ゆ越え来なる雁の使は宿り過ぐなり」である。 京田辺市咋岡神社<飯岡>万葉歌碑(作者未詳) ●歌は、京田辺市 咋岡神社(くいおかじんじゃ)(飯岡:いのおか)にある。 井手町の歌碑2つを巡ったあと、京田辺市の咋岡神社に向かう。…

万葉歌碑を訪ねて(その191改)―京都府綴喜郡井手町 井堤寺跡―万葉集 巻二十 四四四七

●歌は、「賄しつつ君が生ほせるなでしこが花のみ問はむ君ならなくに」である。 井堤寺跡万葉歌碑(橘 諸兄) ●歌碑は、京都府綴喜郡井手町 井堤寺跡にある。 ●歌をみてみよう。 ◆麻比之都ゝ 伎美我於保世流 奈弖之故我 波奈乃未等波無 伎美奈良奈久尓 (橘諸…

万葉歌碑を訪ねて(その190改)―京都府綴喜郡井手町 六角井戸―万葉集 巻十九 四二七〇

●歌は、「葎延ふ賤しきやども大君の座さむと知らば玉敷かましを」である。 京都府綴喜郡井手町 六角井戸 万葉歌碑(橘 諸兄) ●歌碑は、京都府綴喜郡井手町 六角井戸にある。 ●歌をみてみよう。 ◆牟具良波布 伊也之伎屋戸母 大皇之 座牟等知者 玉之可麻思乎 …

万葉歌碑を訪ねて(その189)―奈良県生駒郡三郷町大和路線沿い―万葉集 巻八 一四一九

●歌は、「神奈備の岩瀬の杜の喚子鳥いたくな鳴きそ 吾が恋まさる」である。 JR大和路線沿い(三郷駅近く)万葉歌碑(鏡王女) ●歌碑は、奈良県生駒郡三郷町 JR大和路線沿いにある。 三郷駅西交差点の高橋虫麻呂の歌碑の次は鏡王女の歌碑である。交差点から…