万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

万葉歌碑を訪ねて(その475)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(11)―万葉集 巻二〇 四五一二 

●歌は、「池水に影さへ見えて咲きにほふ馬酔木の花を扱入れな」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(11)万葉歌碑(大伴家持 あしび) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(11)である。 ●歌をみていこう。 ◆伊氣美豆尓 可氣佐倍見要氐 佐伎尓保布 …

万葉歌碑を訪ねて(その474)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(10)―万葉集 巻一 二八

●歌は、「春過ぎて夏来るらし白栲の衣干したり天の香具山」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(10)万葉歌碑(持統天皇 たへ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(10)である。 ●歌をみていこう。 ◆春過而 夏来良之 白妙能 衣乾有 天之香来山 (…

万葉歌碑を訪ねて(その473)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(9)―万葉集 巻十八 四一〇六

●歌は、「大汝少彦名の神代より言ひ継げらく(中略)世の人の立つる言立ちさの花咲ける盛りにはしきよし・・・」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(9)(大伴家持 ちさ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(9)にある。 ●歌をみていこう。 ◆於保奈…

万葉歌碑を訪ねて(その472)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(8)―万葉集 巻十四 三三五〇

●歌は、「筑波嶺の新桑繭の衣はあれど君が御衣しあやに着欲しも」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(8)万葉歌碑(作者未詳 くは) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(8)である。 ●歌をみていこう。 ◆筑波祢乃 尓比具波波麻欲能 伎奴波安礼杼 伎…

万葉歌碑を訪ねて(その471)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(7)―万葉集 巻九 一七三〇 

●歌は、「山科の石田の小野のははそ原見つつか君が山道越ゆらむ」 奈良市神功4丁目 万葉の小径(7)万葉歌碑(藤原宇合 ははそ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(7)である。 ●歌をみていこう。 ◆山品之 石田乃小野之 母蘇原 見乍哉公之 山道越良武…

万葉歌碑を訪ねて(その470)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(6)―万葉集 巻二 一八五 

●歌は、「水伝ふ礒の浦みの岩つつじ茂く咲く道をまたも見むかも」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(6)万葉歌碑(皇子尊宮舎人 つつじ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(6)である。 ●歌をみていこう。 ◆水傳 磯乃浦廻乃 石上乍自 木丘開道乎 …

万葉歌碑を訪ねて(その469)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(5)―万葉集 巻十一 二四八〇 

●歌は、「道の辺のいちしの花のいちしろく人皆知りぬ我が恋妻は」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(5)万葉歌碑(柿本人麻呂歌集 いちし) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(5)である。 ●歌をみていこう。 ◆路邊 壹師花 灼然 人皆知 我戀嬬 或…

万葉歌碑を訪ねて(その468)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(4)―万葉集  巻十四 三四九四 

●歌は、「児毛知山若かへるでのもみつまで寝もと我は思ふ汝はあどか思ふ」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(4)万葉歌碑(作者未詳 かへるで) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(4)である。 ●歌をみていこう。 ◆兒毛知夜麻 和可加敝流弖能 毛美…

万葉歌碑を訪ねて(その467)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(3)―万葉集 巻二〇 四四四八 

●歌は、「あぢさゐの八重咲くごとく八つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(3)万葉歌碑(橘諸兄 あぢさひ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(3)である。 ●歌をみていこう。 ◆安治佐為能 夜敝佐久其等久 夜都…

万葉歌碑を訪ねて(その466)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(2)―万葉集 巻二 二三一 

●歌は、「高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人なしに」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(2)万葉歌碑(笠金村歌集 はぎ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(2)である。 ●歌をみていこう。 ◆高圓之 野邊秋芽子 徒 開香将散 見人無尓…

万葉歌碑を訪ねて(その465)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(1)―万葉集 巻七 一三五九 

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が発出された。万葉歌碑を訪ねて遠出するのも憚れるので、近くの奈良市神功4丁目の「万葉の小径」の歌碑を改めて紹介していく。 「ええ古都なら 見どころ情報」(南都銀行HP)に、「万葉の小径 万葉の草花を楽しむ散策…

万葉歌碑を訪ねて(その464)―八尾市志紀町 志紀駅―万葉集 巻七 一三八五

●歌は、「真鉋持ち弓削の川原の埋れ木のあらはるましじきことにあらなくに」 八尾市志紀町 志紀駅万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、八尾市志紀町 志紀駅にある。 ●歌をみていこう。 ◆眞釶持 弓削河原之 埋木之 不可顕 事尓不有君 (作者未詳 巻七 一三八五) ≪…

万葉歌碑を訪ねて(その463)―羽曳野市軽里 峰塚公園―万葉集 巻八 一四四三 

●歌は、「霞立つ野の上の方に行きしかばうぐひす鳴きつ春になるらし」である。 羽曳野市軽里 峰塚公園万葉歌碑(丹比真人乙麻呂) ●歌碑は、羽曳野市軽里 峰塚公園にある。 ●歌をみていこう。 ◆霞立 野上乃方尓 行之可波 鸎鳴都 春尓成良思 (丹比真人乙麻呂…

万葉歌碑を訪ねて(月読橋番外編)―羽曳野市駒ヶ谷 月読橋―新古今集の巻5、秋歌下

●歌は、「あすか川 もみじ葉ながる 葛城の 山の秋風 吹きぞしぬらし」である。 羽曳野市駒ヶ谷 月読橋上流50m新古今集歌碑(柿本人麻呂) ●歌碑は、羽曳野市駒ヶ谷 月読橋上流50mにある。 (私訳)飛鳥川にもみじの葉がひっきりなしに流れてくる、きっ…

万葉歌碑を訪ねて(その462)―大阪府富田林市 彼方小学校―万葉集 巻十一 二六八三

●歌は、「彼方の埴生の小屋に小雨降り床さへ濡れぬ身に添へ我妹」である。 大阪府富田林市 彼方小学校万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、大阪府富田林市 彼方小学校にある。 ●歌をみていこう。 ◆彼方之 赤土少屋尓 ▼霂零 床共所沾 於身副我妹 (作者未詳 巻十一…

万葉歌碑を訪ねて(その461)―太子町 叡福寺―万葉集 巻二 一六五 

●歌は、「うつそみの人なる我や明日よりは二上山を弟と我が見む」である。 太子町 叡福寺万葉歌碑(大伯皇女) ●歌碑は、太子町 叡福寺にある。 境内に聖徳太子御廟(磯長廟)を擁する叡福寺は、四天王寺、法隆寺とならんで、太子信仰の中核となった寺院である…

万葉歌碑を訪ねて(その460)―太子町 太子和みの広場横小公園―万葉集 巻八 一四六三

●歌は、「我妹子が形見の合歓木は花のみに咲きてけだしく実にならじかも」である。 太子町 太子和みの広場横小公園万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、太子町 太子和みの広場横小公園にある。 ●歌をみていこう。 この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その1…

万葉歌碑を訪ねて(その459)―太子町 太子和みの広場横小公園―万葉集 巻十七 三九〇五

●歌は、「遊ぶ内の楽しき庭に梅柳折りかざして思ひなみかも」である。 太子町 太子和みの広場横小公園万葉歌碑(大伴書持) ●歌碑は、太子町 太子和みの広場横小公園にある。 なお、歌碑には、大伴家持と書かれているが、家持の弟の「大伴書持(おほとものふ…

万葉歌碑を訪ねて(その458)―太子町 太子和みの広場横小公園―万葉集 巻十 二一〇四

●歌は、「朝顔は朝露負ひて咲くといへど夕影にこそ咲きまさりけれ」である。 太子町 太子和みの広場横小公園万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、太子町 太子和みの広場横小公園にある。 ●歌をみていこう。この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その283)…

万葉歌碑を訪ねて(その457)―太子町 太子和みの広場横小公園―万葉集 巻八 八二九 

●歌は、「梅の花咲きて散りなば桜花継ぎて咲くべくなりにてあらずや」である。 太子町 太子和みの広場横小公園万葉歌碑(張氏福子) ●歌碑は、太子町 太子和みの広場横小公園にある。太子和の広場の北東角の交差点、太子幼稚園側にある小さな公園、いわゆる…

万葉歌碑を訪ねて(その455、456)―大阪府羽曳野市飛鳥 上ノ太子駅前、大阪府南河内郡 太子町役場―万葉集 巻十 二二一〇

―その455― ●歌は、次の456も同じで、「明日香川黄葉流る葛城の山の木の葉は今し散るらし」である。 ●歌碑は、その455は、大阪府羽曳野市飛鳥 近鉄南大阪線の上ノ太子駅前にある。歌碑は積み木細工型の横バージョンである。駅の北側には「竹内街道」…

万葉歌碑を訪ねて(その454)―柏原市高井田 JR高井田駅前―万葉集 巻九 一七五一 

●歌は、「島山をい往き廻る河副の丘邊の道ゆ昨日こそ吾が越え來しか一夜のみ宿たりしからに峰の上の櫻の花は瀧の瀬ゆ落ちて流る君が見むその日までには山下の風な吹きそと打越えて名に負へる社に風祭せな」である。 柏原市高井田 JR高井田駅前万葉歌碑(高…

万葉歌碑を訪ねて(その453)―柏原市国分本町 河内国分駅前―万葉集 巻九 一七四三

●歌は、「大橋の頭に家あらばま悲しくひとり行く子にやど貸さましを」である。 柏原市国分本町 河内国分駅前万葉歌碑(高橋虫麻呂) ●歌碑は、柏原市国分本町 河内国分駅前にある。この歌碑も積み木細工型である。 ●歌をみていこう。 ◆大橋之 頭尓家有者 心…

万葉歌碑を訪ねて(その452)―藤井寺市市岡 藤井寺市役所―万葉集 巻六 一〇一二 

●歌は、「春さればををりにををりうぐひすの鳴く我が山斎ぞやまず通はせ」である。 ●歌碑は、藤井寺市市岡 藤井寺市役所にある。先達のブログで藤井寺駅北出口前にあると記されていたので、駅前のコインパークに車を止め、北口ロータリーを調べるも見当たら…

万葉歌碑を訪ねて(その451)―東大阪市足代 近鉄布施駅前―万葉集 巻七 一三一六 

●歌は、「河内女の手染の糸を繰り返し片糸にあれど絶えむと思へや」である。 東大阪市足代 近鉄布施駅前万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、東大阪市足代 近鉄布施駅前にある。駅南側府道172号線に接したところの郵便ポストの近くにある。ここも積み木型であ…

万葉歌碑を訪ねて(その450)―東大阪市東豊浦町 枚岡公園―万葉集 巻十五 三五八九 

●歌は、「夕さればひぐらし来鳴く生駒山越えてぞ我が来る妹が目を欲り」である。 東大阪市東豊浦町 枚岡公園万葉歌碑(秦間満) ●歌碑は、東大阪市東豊浦町 枚岡公園にある。 ●歌をみていこう。 この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その448)」と同…

万葉歌碑を訪ねて(その449)―生駒市高山町 高山竹林園―万葉集 巻十五 三五九〇

●歌は、「妹に逢はずあらばすべなみ岩根踏む生駒の山を越えてぞ我が来る」である。 生駒市高山町 高山竹林園万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、生駒市高山町 高山竹林園にある。 ●歌をみていこう。この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その87)」で紹介…

万葉歌碑を訪ねて(その448)―生駒市小瀬町 大瀬中学校正門近く―万葉集 巻十五 三五八九

●歌は、「夕さればひぐらし来鳴く生駒山越えてぞ我が来る妹が目を欲り」である。 生駒市小瀬町 大瀬中学校正門近くの万葉歌碑(秦間満) ●歌碑は、生駒市小瀬町 大瀬中学校正門近くにある。 ●歌をみていこう。この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その…

万葉歌碑を訪ねて(その447)―生駒市西畑町 暗峠―万葉集 巻二十 四三八〇 

●歌は、「難波津を 漕ぎ出て見れば 神さぶる生駒高嶺に 雲そたなびく」である。 生駒市西畑町 暗峠万葉歌碑(大田部三成) ●歌碑は、生駒市西畑町 暗峠にある。 ●歌をみていこう。 この歌は、ブログ拙稿「万葉歌碑を訪ねて(その86)」で紹介している。そ…

万葉歌碑を訪ねて(その446)―五條市岡町 荒坂峠―万葉集 巻一 四

●歌は、「たまきはる宇智の大野に馬並めて朝踏ますらむその草深野」である。 五條市岡町 荒坂峠万葉歌碑(間人連老) ●歌碑は、五條市岡町 荒坂峠にある。 ●歌をみていこう。 ◆玉剋春 内乃大野尓 馬數而 朝布麻須等六 其草深野 (中皇命 巻一 四) ≪書き下し…