万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

万葉歌碑を訪ねて(その506)―奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(8)―万葉集 巻三 三三〇

●歌は、「藤波の花は盛りになりにけり奈良の都を思ほすや君」である。 奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(8)万葉歌碑(大伴四綱 ふじ) ●歌碑(プレート)は、奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(8)にある。 ●歌をみていこう。 ◆藤浪之 花者盛尓 成来 平城京乎 御念八…

万葉歌碑を訪ねて(その505)―奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(7)―万葉集 巻三 三二四

●歌は、「みもろの神なび山に五百枝さし繁に生ひたる栂の木のいや継ぎ継ぎに玉葛絶ゆることなくありつつもやまず通はむ明日香の古き都は山高み川とほしろし春の日は山し見が欲し秋の夜は川しきやけし朝雲に鶴は乱れ夕霧にかはづは騒く見るごとに音のみし泣か…

万葉歌碑を訪ねて(その504)―奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(6)―万葉集 巻三 三三二

●歌は、「すめろきの神の命の敷きいます国のことごと湯はしもさはにあれども島山の宜しき国とこごしかも伊予の高嶺の射狭庭の岡に立たして歌思ひ辞思ほししみ湯の上の木群を見れば臣の木も生ひ継ぎにけり鳴く鳥の声も変らず遠き代に神さびゆかむ幸しところ」…

万葉歌碑を訪ねて(その503)―奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(5)―万葉集 巻二 二三一

●歌は、「高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人なしに」である。 奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(5)(笠金村 はぎ) ●歌碑(プレート)は、奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(5)にある。 ●歌をみてみよう。 ◆高圓之 野邊秋芽子 徒 開香将散 見人無尓 …

万葉歌碑を訪ねて(その502)―奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(4)―万葉集 巻二 一八五

●歌は、「水伝ふ礒の浦廻の岩つつじ茂く咲く道をまたも見むかも」である。 奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(4)万葉歌碑(日並皇子尊舎人 つつじ) ●歌碑(プレート)は、奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(4)にある。 ●この歌は、これまでにも紹介しているが、みて…

万葉歌碑を訪ねて(その500、501)―奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(2)(3)―万葉集 巻二 一四一、一四二

―その500― ●歌は、「岩代の浜松が枝を引き結びま幸くあらばまた返り見む」である。 奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(2)万葉歌碑(有間皇子 まつ) ●歌碑(プレート)は、奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(2)にある。 ●これまでにも紹介しているが、歌をみてみ…

万葉歌碑を訪ねて(番外200513)―奈良市法蓮佐保山 万葉の苑(1)―万葉集 巻二 九〇

コロナ問題への対策として、外出自粛が求められている。コンビニのトイレも閉鎖されているところもある。万葉歌碑を訪ねてこれまでのように遠出をすることは憚れる。 訪れた万葉歌碑の写真のストックも底をつき、近くの遊歩道「万葉の小径」の歌碑をもとに原…

万葉歌碑を訪ねて(その499)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(35)―万葉集 巻十六 三八三〇

●歌は、「玉掃刈り来鎌麻呂むろの木と棗が本とかき掃かむため」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(35)万葉歌碑(長忌寸意吉麻呂 なつめ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(35)にある。 ●歌をみていこう。 ◆玉掃 苅来鎌麻呂 室乃樹 與棗本 可…

万葉歌碑を訪ねて(その498)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(34)―万葉集 巻十 二一八九

●歌は、「露霜の寒き夕の秋風にもみちにけらし妻梨の木は」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(34)万葉歌碑(作者未詳 なし) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(34)にある。 ●歌をみていこう。 ◆露霜之 寒夕之 秋風丹 黄葉尓来之 妻梨之木者 …

万葉歌碑を訪ねて(その497)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(33)―万葉集 巻十九 四一四〇

●歌は、「我が園の李の花か庭に散るはだれのいまだ残りてあるかも」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(33)万葉歌碑(大伴家持 すもも) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(33)にある。 ●歌をみていこう。 ◆吾園之 李花可 庭尓落 波太礼能未 遣…

万葉歌碑を訪ねて(その496)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(32)―万葉集 巻五 八二二

●歌は、「我が園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れ来るかも」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(32)万葉歌碑(大伴旅人 うめ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(32)にある。 ●歌をみていこう。 ◆和何則能尓 宇米能波奈知流 比佐可多能 …

万葉歌碑を訪ねて(その495)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(31)―万葉集 巻十九 四一三九

●歌は、「春の園紅にほふ桃の花下照る道に出で立つ娘子」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(31)万葉歌碑(大伴家持 もも) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(31)にある。 ●歌をみていこう。 ◆春苑 紅尓保布 桃花 下照道尓 出立▼嬬 (大伴家持…

万葉歌碑を訪ねて(その494)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(30)―万葉集 巻十 一八九五

●歌は、「春さればまづさきくさの幸くあらば後にも逢はむな恋ひそ我妹」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(30)万葉歌碑(柿本人麻呂歌集 さきくさ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(30)にある。 ●歌をみていこう。 ◆春去 先三枝 幸命在 後…

万葉歌碑を訪ねて(その493)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(29)―万葉集 巻八 一四八五

●歌は、「夏まけて咲きたるはねずひさかたの雨うち降らばうつろひなむか」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(29)万葉歌碑(大伴家持 はねず) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(29)にある。 ●歌をみていこう。 ◆夏儲而 開有波祢受 久方乃 雨…

万葉歌碑を訪ねて(その492)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(28)―万葉集 巻十 二三一五

●歌は、「あしひきの山道も知らず白橿の枝もとををに雪の降れれば」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(28)万葉歌碑(柿本人麻呂歌集 しらかし) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(28)にある。 ●歌をみていこう。 ◆足引 山道不知 白牫牱 枝母…

万葉歌碑を訪ねて(その491)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(27)―万葉集 巻十九 四一五九

●歌は、「磯の上のつままを見れば根を延へて年深くあらし神さびにけり」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(27)万葉歌碑(大伴家持 つまま) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(27)にある。 ●歌をみていこう。 ◆磯上之 都萬麻乎見者 根乎延而 …

万葉歌碑を訪ねて(その490)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(26)―万葉集 巻一 五四

●歌は、「巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ偲はな巨勢の春野を」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(26)万葉歌碑(坂門人足 つばき) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(26)にある。 ●歌をみていこう。 ◆巨勢山乃 列ゝ椿 都良ゝゝ尓 見乍思…

万葉歌碑を訪ねて(その489)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(25)―万葉集 巻五 七九八

●歌は、「妹が見し楝の花は散りぬべし我が泣く涙いまだ干なくに」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(25)万葉歌碑(山上憶良 あふち) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(25)にある。 ●歌をみていこう。 ◆伊毛何美斯 阿布知乃波那波 知利奴倍斯…

万葉歌碑を訪ねて(その488)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(24)―万葉集 巻二 一一一

●歌は、「いにしへに恋ふる鳥かも弓絃葉の御井の上より鳴き渡り行く」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(24)万葉歌碑(弓削皇子 ゆずるは) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(24)にある。 ●歌をみていこう。 ◆古尓 戀流鳥鴨 弓絃葉乃 三井能…

万葉歌碑を訪ねて(その487)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(23)―万葉集 巻八 一四六一

●歌は、「昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花君のみ見めや戯奴さへに見よ」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(23)万葉歌碑(紀女郎 ねぶ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(23)にある。 ●歌をみてみよう。 ◆晝者咲 夜者戀宿 合歡木花 君耳将見…

万葉歌碑を訪ねて(その486)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(22)―万葉集 巻十九 四二〇四

●歌は、「我が背子が捧げて持てるほほがしはあたかも似るか青き蓋」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(22)万葉歌碑(講師僧恵行 ほほがしは) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(22)にある。 ●歌をみてみよう。 ◆吾勢故我 捧而持流 保寶我之婆…

万葉歌碑を訪ねて(その485)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(21)―万葉集 巻五 八二九

●歌は、「梅の花咲きて散りなば桜花継ぎて咲くべくなりにてあらずや」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(21)万葉歌碑(張氏福子 さくら) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(21)にある。 ●歌をみていこう。 ◆烏梅能波奈 佐企弖知理奈波 佐久良…

万葉歌碑を訪ねて(その484)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(20)―万葉集 巻八 一四七二

●歌は、「ほととぎす来鳴き響もす卯の花の伴にや来しと問はましものを」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(20)万葉歌碑(石上堅魚 うのはな) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(20)にある。 ●歌をみていこう。 ◆霍公鳥 来鳴令響 宇乃花能 共…

万葉歌碑を訪ねて(その483)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(19)―万葉集 巻三 二七七

●歌は、「早来ても見てましものを山背の多賀の槻群散りにけるかも」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(19)万葉歌碑(高市黒人 つき) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(19)にある。 ●歌をみていこう。 ◆速来而母 見手益物乎 山背 高槻村 散去…

万葉歌碑を訪ねて(その482)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(18)―万葉集 巻七 一三三〇

●歌は、「南淵の細川山に立つ檀弓束巻くまで人に知らえじ」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(18)万葉歌碑(作者未詳 まゆみ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(18)にある。 ◆南淵之 細川山 立檀 弓束纒及 人二不所知 (作者未詳 巻七 一三…

万葉歌碑を訪ねて(その481)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(17)―万葉集 巻二十 四三〇一

●歌は、「印南野の赤ら柏は時はあれど君を我が思ふ時はさねなし」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(17)(安宿王 かしは) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(17)である。 ●歌をみていこう。 ◆伊奈美野之 安可良我之波ゝ 等伎波安礼騰 伎美乎…

万葉歌碑を訪ねて(その480)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(16)―万葉集 巻六 一〇〇九

●歌は、「橘は実さへ花さへその葉さへ枝に霜降れどいや常葉の木」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(16)(葛木王) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(16)である。 ●歌をみていこう。 ◆橘者 實左倍花左倍 其葉左倍 枝尓霜雖降 益常葉之樹 (聖…

万葉歌碑を訪ねて(その479)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(15)―万葉集 巻三 三七九

●歌は、「ひさかたの天の原より生れ来たる神の命奥山の賢木の枝に白香付け木綿取り付けて斎瓮を斎ひ掘り据ゑ竹玉を繁に貫き垂れ鹿じもの膝析き伏してたわや女の襲取り懸けかくだにも我れは祈ひなむ君に逢はじかも」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(1…

万葉歌碑を訪ねて(その478)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(14)―万葉集 巻二 一四二

●歌は、「家なれば笱に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(14)万葉歌碑(有間皇子 しひ) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(14)である。 ●歌をみていこう。 ◆家有者 笥尓盛飯乎 草枕 旅尓之有者 椎之葉…

万葉歌碑を訪ねて(その477)―奈良市神功4丁目 万葉の小径(13)―万葉集 巻五 八〇二

●歌は、「瓜食めば子ども思ほゆ栗食めばまして偲はゆいづくより・・・」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(13)万葉歌碑(山上憶良 くり) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(13)である。 ●歌をみていこう。 ◆宇利波米婆 胡藤母意母保由 久利波…