万葉集の歌碑めぐり

万葉歌碑をめぐり、歌の背景等を可能な限り時間的空間的に探索し、万葉集の万葉集たる所以に迫っていきたい!

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

万葉歌碑を訪ねて(その1787)―橿原市木之本町 畝尾都多本神社―万葉集巻二 二〇二

●歌は、「哭沢の神社に御瓶据ゑ折れども我が大君は高日知らしぬ」である。 橿原市木之本町 畝尾都多本神社万葉歌碑(檜隈女王) ●歌碑は、橿原市木之本町 畝尾都多本神社にある。 ●歌をみていこう。 この歌は、一九九から二〇一歌の歌群の題詞「高市皇子尊城…

万葉歌碑を訪ねて(その1786)―橿原市南浦町 古池―万葉集巻三 四二六

●歌は、「草枕旅の宿りに誰が夫か国忘れたる家待たまくに」である。 橿原市南浦町 古池万葉歌碑(柿本人麻呂) ●歌碑は、橿原市南浦町 古池にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「柿本朝臣人麻呂見香具山屍悲慟作歌一首」<柿本朝臣人麻呂。見香具山の屍(し…

万葉歌碑を訪ねて(その1785)―橿原市南浦町 天香山神社―万葉集巻十 一八一二

●歌は、「ひさかたの天の香具山この夕霞たなびく春立つらしも」である。 橿原市南浦町 天香山神社万葉歌碑(柿本人麻呂歌集) ●歌碑は、橿原市南浦町 天香山神社にある。 ●歌をみていこう。 部立は「春雜歌」、巻十の巻頭歌である。 ◆久方之 天芳山 此夕 霞…

万葉歌碑を訪ねて(その1784)―橿原市南浦町 香具山―万葉集巻一 二

●歌は、「大和には群山あれどとりよろふ天の香具山登り立ち国見をすれば・・・」である。 橿原市南浦町 香具山万葉歌碑(舒明天皇) ●歌碑は、橿原市南浦町 香具山にある。 ●歌をみていこう。 標題は、「高市岡本宮御宇天皇代 息長足日廣額天皇」<高市(た…

万葉歌碑を訪ねて(その1783)―桜井市橋本 吉備池廃寺跡―万葉集巻三 四一六

●歌は、「百伝ふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ」である。 桜井市橋本 吉備池廃寺跡万葉歌碑(大津皇子) ●歌碑は、桜井市橋本 吉備池廃寺跡にある。 ●歌をみていこう。 ◆百傳 磐余池尓 鳴鴨乎 今日耳見 雲隠去牟 (大津皇子 巻三 四一六) ≪書…

万葉歌碑を訪ねて(その1782)―、高松市庵治町鎌野 鎌野海岸―万葉集巻十一 二七四七

●歌は、「あぢかまの塩津をさして漕ぐ舟の名はのりてしを逢はずあらめやも」である。 、高松市庵治町鎌野 鎌野海岸万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、高松市庵治町鎌野 鎌野海岸にある。 ●歌をみていこう。 ◆味鎌之 塩津乎射而 水手船之 名者謂手師乎 不相将有…

万葉歌碑を訪ねて(その1781)―高松市東山崎町 石清水八幡宮―万葉集巻十九 四一三九

●歌は、「春の園紅にほふ桃の花下照る道に出で立つ娘子」である。 高松市東山崎町 石清水八幡宮万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、高松市東山崎町 石清水八幡宮にある。 ●歌をみてみよう。 ◆春苑 紅尓保布 桃花 下照道尓 出立▼嬬 (大伴家持 巻十九 四一三九) …

万葉歌碑を訪ねて(その1780)―高松市朝日町 NEXCO西日本四国支所玄関前植込み―万葉集巻二 二二〇

●歌は、「玉藻よし讃岐の国は国からか見れど飽かぬ神からかここだ貴き・・・」である。 高松市朝日町 NEXCO西日本四国支所玄関前植込み万葉歌碑(柿本人麻呂) ●歌碑は、高松市朝日町 NEXCO西日本四国支所玄関前植込みにある。 ●歌をみていこう。 …

万葉歌碑を訪ねて(その1779)―高松市香南町 冠纓神社―万葉集 巻十五 三六六八

●歌は、「大君の遠の朝廷と思へれど日長くしあれば恋ひにけるかも」である。 高松市香南町 冠纓神社万葉歌碑(阿倍継麻呂) ●歌碑は、高松市香南町 冠纓神社にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「到筑前國志麻郡之韓亭舶泊經三日於時夜月之光皎々流照奄對此…

万葉歌碑を訪ねて(その1777、1778)―坂出市高屋町 塩釜神社、同町 白峰展望台―万葉集巻一 五、六

―その1777― ●歌は、「霞立つ 長き春日の 暮れにける わづきも知らず むらきもの 心を痛み ぬえこ鳥 うら泣け居れば・・・」である。 坂出市高屋町 塩釜神社万葉歌碑(軍王) ●歌碑は、坂出市高屋町 塩釜神社にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「幸讃岐…

万葉歌碑を訪ねて(その1776)―坂出市沙弥島オソゴエ浜「柿本人麿碑」―

●柿本人麻呂の二二〇から二二二歌関連の碑である。 坂出市沙弥島オソゴエ浜「柿本人麿碑」 ●「柿本人麿碑」は、坂出市沙弥島オソゴエ浜にある。 ●関連の歌をみていこう。 この歌は、題詞、「讃岐狭岑嶋視石中死人柿本朝臣人麿作歌一首并短歌」<讃岐(さぬき…

万葉歌碑を訪ねて(その1773~1775)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(47)~(49)―万葉集巻二十 四三五二、巻二十 四四一八、巻二十 四四四八

―その1773― ●歌は、「道の辺の茨のうれに延ほ豆のからまる君をはかれか行かむ」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(47)万葉集(丈部鳥) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(47)にある。 ●歌をみていこう。 ◆美知乃倍乃 宇万良能宇礼尓 波保麻米乃…

万葉歌碑を訪ねて(その1771~1772)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(45)、(46)―万葉集巻十九 四二二四、巻二十 四三〇一

―その1771― ●歌は、「朝霧のたなびく田居に鳴く雁を留め得牟可も我がやどの萩」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(45)万葉歌碑(光明皇后) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(45)にある。 ●歌をみていこう。 ◆朝霧之 多奈引田為尓 鳴鴈乎 留得…

万葉歌碑を訪ねて(その1767~1770)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(41)~(44)―万葉集巻十九 四一六四、巻十九 四二〇〇、巻十九 四二〇四

―その1767― ●歌は、「ちちの実の父の命ははそ葉の母の命おほろかに・・・名を立つべしも」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(41)万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(41)にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「慕振勇士之名…

万葉歌碑を訪ねて(その1764~1766)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(38)~(40)―万葉集巻十八 四一〇九、巻十九 四一四〇、巻十九 四一五九

―その1764― ●歌は、「紅はうつろふものぞ橡のなれにし衣になほしかめやも」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(38)万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(38)にある。 ●歌をみてみよう。 題詞は、「教喩史生尾張少咋歌一首并短…

万葉歌碑を訪ねて(その1760~1763)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(34)~(37)―万葉集巻十六 三八三二、巻十六 三八七二、巻十六 三八八六

―その1760― ●歌は、「からたちの茨刈り除け倉建てむ尿遠くまれ櫛造る刀自」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(34)万葉歌碑(忌部黒麻呂) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(34)にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「忌部首詠數種物歌一首 名忘…

万葉歌碑を訪ねて(その1757~1759)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(31)~(33)―万葉集巻十一 二四八〇、巻十一 二五〇三、巻十五 三六〇〇

―その1757― ●歌は、「道の辺のいちしの花のいちしろく人皆知りぬ我が恋妻は」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(31)万葉歌碑(柿本人麻呂歌集) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(31)にある。 ●歌をみていこう。 ◆路邊 壹師花 灼然 人皆知 我戀…

万葉歌碑を訪ねて(その1754~1756)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(28)~(30)―万葉集巻十 一八九五、巻十 二一二七、巻十 二三一五

―その1754― ●歌は、「春さればまづさきくさの幸くあらば後にも逢はむな恋ひそ我妹」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(28)万葉歌碑(柿本人麻呂歌集) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(28)にある。 ●歌をみていこう。 ◆春去 先三枝 幸命在 後…

万葉歌碑を訪ねて(その1751~1753)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(25)~(27)―万葉集巻九 一七七七、巻十 一八四八、巻十 一八七二

―その1751― ●歌は、「君なくはなぞ身装はむ櫛笥なる黄楊の小枝も取らむとも思はず」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(25)万葉歌碑(播磨娘子) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(25)にある。 ●歌をみていこう。 ◆君無者 奈何身将装餝 匣有 黄…

万葉歌碑を訪ねて(その1748~1750)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(22)~(24)―万葉集巻八 一四九一、巻八 一六二三、巻九 一七四五

―その1748― ●歌は、「卯の花の過ぎば惜しみかほととぎす雨間も置かずこゆ鳴き渡る」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(22)万葉歌碑(大伴家持) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(22)にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「大伴家持雨日聞霍公…

万葉歌碑を訪ねて(その1745~1747)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(19)~(21)―万葉集巻七 一三五九、巻

―その1745― ●歌は、「向つ峰の若桂の木下枝取り花待つい間に嘆きつるかも」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(19)万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(19)にある。 ●歌をみていこう。 ◆向岳之 若楓木 下枝取 花待伊間尓 嘆鶴…

万葉歌碑を訪ねて(その1742~1744)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(16)~(18)―万葉集巻六 一〇四六、巻七 一一一九、巻七 一三五七

―その1742― ●歌は、「岩つなのまたをちかえりあをによし奈良の都をまたも見むかも」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(16)万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(16)にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「傷惜寧樂京荒墟作歌…

万葉歌碑を訪ねて(その1739~1741)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(13)~(14)―万葉集 巻六 九二五、巻六 九七一、巻六 一〇〇九

―その1739― ●歌は、「ぬばたまの夜の更けゆけば久木生ふる清き川原に千鳥しば鳴く」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(13)万葉歌碑(山部赤人) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(13)にある。 ●歌をみていこう。 ◆烏玉之 夜乃深去者 久木生留 …

万葉歌碑を訪ねて(その1736~1738)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(10)~(12)―万葉集 巻四 六六九、巻五 七九八、巻八 八三四

―その1736― ●歌は、「あしひきの山橘の色に出でよ語らひ継ぎて逢ふこともあらむ」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(10)万葉歌碑(春日王) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(10)にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「春日王歌一首 志貴皇子之…

万葉歌碑を訪ねて(その1733~1735)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(7)~(9)―万葉集 巻三 二七七、巻三 三七九、巻五 八一〇の書簡

―その1733― ●歌は、「早来ても見てましものを山背の多賀の槻群散りにけるかも」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(7)万葉歌碑(高市黒人) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(7)にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「高市連黒人覊旅歌八首」<高…

万葉歌碑を訪ねて(その1730~1732)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(4)~(6)―万葉集 巻二 一六六、巻二 一八五、巻三 二五九

―その1730― ●歌は、「磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君が在りと言はなくに」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(4)万葉歌碑(大伯皇女) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(4)にある。 ●歌をみていこう。 ◆磯之於尓 生流馬酔木乎 手折目…

万葉歌碑を訪ねて(その1727~1729)―坂出市沙弥島 万葉樹木園(1)~(3)―万葉集 巻一 二八、巻二 一一一、巻二 一四一

―その1727― ●歌は、「春過ぎて夏来るらし白栲の衣干したり天の香具山」である。 坂出市沙弥島 万葉樹木園(1)万葉歌碑(持統天皇) ●歌碑は、坂出市沙弥島 万葉樹木園(1)にある。 ●歌をみていこう。 標題は、「藤原宮御宇天皇代 高天原廣野姫天皇 …

万葉歌碑を訪ねて(その1726)―坂出市沙弥島 ナカンダ浜―万葉集 巻二 二二〇~二二二

●歌は、「玉藻よし讃岐の国は国からか見れど飽かぬ神からかここだ貴き・・・(二二〇歌)」、 「妻もあらば摘みて食げまし沙弥の山野の上のうはぎ過ぎにけらずや(二二一歌)」、 「沖つ波来寄る荒磯を敷栲の枕とまきて寝せる君かも(二二二歌)」である。 …

万葉歌碑を訪ねて(その1723~1725)―東山魁夷せとうち美術館前庭広場小径(10)~(12)―万葉集 巻十七 三九七一、巻十八 四一〇九、巻二十 四四四八

―その1723― ●歌は、「山吹の茂み飛び潜くうぐひすの声を聞くらむ君は羨しも」である。 東山魁夷せとうち美術館前庭広場小径(10)万葉歌碑<プレート>(大伴家持) ●歌碑(プレート)は、東山魁夷せとうち美術館前庭広場小径(10)にある。 ●歌をみ…

万葉歌碑を訪ねて(その1720~1722)―東山魁夷せとうち美術館前庭広場小径(7)~(9)―万葉集 巻八 一六二三、巻九 一七七六、巻十 二三一五

―その1720― ●歌は、「我がやどにもみつかへるて見るごとに妹を懸けつつ恋ひぬ日はなし」である。 東山魁夷せとうち美術館前庭広場小径(7)万葉歌碑<プレート>(大伴田村大嬢) ●歌碑(プレート)は。東山魁夷せとうち美術館前庭広場小径(7)にある…